2005 Fiscal Year Annual Research Report
バーチャルギヤチェッカーとそれに基づく歯形測定機検定システムの構築
Project/Area Number |
15206018
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
久保 愛三 京都大学, 工学研究科, 教授 (10027899)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小森 雅晴 京都大学, 工学研究科, 助教授 (90335191)
野中 鉄也 京都大学, 工学研究科, 助手
|
Keywords | 歯車 / 精度検定 / 歯形精度 / バーチャルマシン / インボリュートアーティファクト |
Research Abstract |
全ての輸送機関駆動等に不可欠な歯車は、その100nmオーダの3次元面形状精度が性能を決めるため、その品質管理に用いられる歯形測定機の精度の維持は重要な課題である。ISOの品質保証制度の影響もあり、機械部品の品質保証に用いられる形状測定機には、測定の不確かさを明示することが求められている。この要求に理論的に正しく対応するため、測定機の構造、動作に対する完全なシミュレーションモデルを構築し、これをバーチャルマシンとして、可能性のある種々の影響因子を考慮した理論測定結果を求め、現実の測定結果と比較することにより、歯形測定機の精度検定を行うシステムを構築し、トレーサビリティーのある歯車品質保証制度の技術的根幹を確立することを、本研究は目指すものである。 本年度は本研究の第三年度であり、以下の実績を上げた。 1 原子間力センサ付超高精度3次元測定法にねじれ曲面測定技術を加え、高ねじれ角アーティファクトの計測を可能とし、歯形形状と歯筋形状の値付けを行なった。 2 平歯車用アーティファクト、はすば歯車用アーティファクトによる歯車歯面形状測定機の検査を、バーチャルマシンを用いてシミュレートし、不確かさの評価を行なった。 3 各種アーティファクトを用いた、より実用性のある歯形測定機校正法を開発し、その精度を評価した。 4 アーティファクトの評価と値付けのための測定法として光学的非接触計測法を取り上げ、その基礎実験を行ない、高精度測定が可能であることを確認した。
|