2004 Fiscal Year Annual Research Report
マルチパスバイオマス水素化システムの学理構築と実証
Project/Area Number |
15206022
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
岡崎 健 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (20124729)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伏信 一慶 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (50280996)
野崎 智洋 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (90283283)
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Keywords | バイオマス / ガス化 / セルロース / リグニン / キシラン / 低中温廃熱 / メンブレンリアクター |
Research Abstract |
本研究では、バイオマス大量導入と低中温産業廃熱の高質化・高度利用を同時に実現しなおかつ、用途に合わせて水素、メタノール、DMEといった多種の燃料製造を可能とする全く新規な多目的バイオマスガス化技術実現のため、その学理構築とシステム実現可能性を実証することを目的とする。 研究代表者らの過去の研究によるバイオマス水素リッチガス化の課題は、ガス化により製造された水素の輸送・貯蔵であったが、ガス化システムによる生成ガスのH_2:COの調整により、これらの合成で得られるメタノールやDMEの形態で容易に輸送・貯蔵し、消費地に佑存する低中温廃熱により水素に改質することで、バイオマス水素リッチガス化の課題を解決するのみならず、低中温廃熱の高質化・高度利用、中間生成物としてのメタノール・DME供給という、従来独立に検討されてきた個々のシステム概念を高度に包含した新たなシステム概念の提示となる。 昨年度の検討に引き続き、本年度は、セルロース、キシラン、リグニンそれぞれ単独ならびにこれらの混合によるモデルバイオマス、ならびにマツを用いた実バイオマスについて、その熱分解特性を実験的に検討を行っている。これらの結果より、特にセルロースとリグニンについては、熱分解特性の非線形性が認められることなどを明らかにしている。 また、低質廃熱の高質化再利用とのドッキングが期待できる炭化水素系燃料の水蒸気改質については、S/C、W/Fの設定によるメタノール水蒸気改質の転化率向上を検討するとともに、メンブレンリアクターを用いることでメタノールとメタンの水蒸気改質については転化率向上を得られることを示した。
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Research Products
(3 results)