2003 Fiscal Year Annual Research Report
高解像時系列光学計測とグリッドDNSによる乱流予混合火炎の階層構造の解明
Project/Area Number |
15206023
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
宮内 敏雄 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (50016664)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小酒 英範 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (50225413)
店橋 護 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (40242276)
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Keywords | 乱流燃焼 / 予混合火炎 / 階層構造 / レーザ計測 / 時系列計測 / 直接数値計算 / グリッド・コンピューティング |
Research Abstract |
各種燃焼器の高効率化と低環境負荷化の実現は,近年問題となっている地球・都市環境問題の解決に必要不可欠である.多くの実用燃焼器内の流れは乱流状態にあるが,乱流燃焼機構には未解明な点が数多く残されており,乱流燃焼機構自体を効率良く制御することによる実用燃焼器の高効率・低環境負荷化を行う試みは殆ど行われていない.本研究では,詳細化学反応機構を考慮に入れたグリッド・コンピュータによる直接数値計算(DNS)及び高解像度時系列粒子画像速度計(PIV)とOHラジカル及びCHラジカルの高時間分解能平面レーザ誘起蛍光法(PLIF)を組み合わせた光学計測を用いて乱流予混合火炎の階層構造を明らかにし,それらと以前の研究で明らかにした乱流火炎のマイクロ・スケール構造に基づく制御法を組み合わせることにより,高レイノルズ数乱流予混合火炎の制御法を構築することを目的としている.平成15年度は,高レイノルズ数乱流予混合火炎の階層構造の解明と高解像時系列光学計測法の確立に重点を置いて研究を行った.DNSを用いた数値的研究では,詳細化学反応機構と物性値・輸送係数の温度依存性を考慮に入れて,テイラーマイクロスケールに基づくレイノルズ数が約100までの高レイノルズ数水素・空気乱流予混合火炎のDNSを行い,乱流予混合火炎の火炎構造に対するレイノルズ数の影響を明らかにした.また,高解像時系列光学計測法に関する研究では,従来のPIVに比べて3桁以上時間分解能の高い時系列PIVシステムを開発し,その計測精度を検証した.さらに,乱流予混合火炎においてOHラジカル及びCHラジカルのPLIFとステレオ投影PIVの同時計測システムを開発し,それらを乱流予混合火炎に適用し,火炎面曲率などに対するレイノルズ数の影響を明らかにした.
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Research Products
(16 results)
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[Publications] 店橋護, 村上伸一郎, 月成俊介, 斎藤敏彦, 崔敬民, 宮内敏雄: "CH/OH PLIF同時計測による乱流火炎構造の解明"第40回日本伝熱シンポジウム講演論文集. 87-88 (2003)
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[Publications] 名田譲, 店橋護, 宮内敏雄: "Thin reaction zonesに分類される乱流予混合火炎の構造"第40回日本伝熱シンポジウム講演論文集. 81-82 (2003)
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[Publications] 店橋護, 福地有一, 崔敬民, 福里克彦, 宮内敏雄: "高時間・空間分解能時系列PIVの開発"第40回日本伝熱シンポジウム講演論文集. 809-810 (2003)
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[Publications] 名田譲, 店橋護, 宮内敏雄: "Thin reaction zonesに分類される乱流予混合火炎の局所構造"日本流体力学会年会2003講演論文集. 266-267 (2003)
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[Publications] 店橋護, 福地有一, 崔敬民, 福里克彦, 宮内敏雄: "高時間・空間分解能時系列PIVによる乱流噴流の計測"第81期日本機械学会流体工学部門講演会講演論文集. 145-145 (2003)
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[Publications] G-M.Choi, Y.Li, M.Tanahashi, T.Miyauchi: "Sound Generation Mechanism in Turbulent Mixing Layer"Proc.Int.Symp.Turbulence and Shear Flow Phenomena. 3. 279-284 (2003)
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[Publications] Y.Nada, M.Tanahashi, T.Miyauchi: "Effect of Turbulence Characteristics on Local Flame Structure of H2-Air Premixed Flames"Proc.Int.Symp.Turbulence and Shear Flow Phenomena. 2. 579-584 (2003)
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[Publications] 斎藤敏彦, 店橋護, 宮内敏雄: "メタン・空気乱流予混合火炎の局所火炎構造とNO生成機構"日本燃焼学会誌. 44・132. 103-113 (2003)
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[Publications] M.Tanahashi, Y.Nada, T.Miyauchi: "Three-Dimensional Feature of H2-Air Turbulent Premixed Flames"19th International Colloquium on the Dynamics of Explosions and Reactive Systems. (CD-ROM). (2003)
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[Publications] M.Tanahashi, Y.Fukuchi, G.M.Choi, K.Fukuzato, T.Miyauchi: "High Spatial and Temporal Resolution Time-Series Particle Image Velocimetry"Turbulence, Heat and Mass Transfer 4. 245-252 (2003)
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[Publications] Y.Nada, M.Tanahashi, T.Miyauchi: "Three-Dimensional Structure of H2-Air Turbulent Premixed Flames"Turbulence, Heat and Mass Transfer 4. 983-990 (2003)
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[Publications] 名田譲, 菊田諭, 店橋護, 宮内敏雄: "水素・空気乱流予混合火炎における当量比及びレイノルズ数の影響"第41回燃焼シンポジウム講演論文集. 27-28 (2003)
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[Publications] 店橋護, 村上伸一郎, 崔敬民, 宮内敏雄: "CH-OH PLIF/PIV同時計測による乱流火炎の構造解明"第41回燃焼シンポジウム講演論文集. 435-436 (2003)
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[Publications] 崔敬民, 村上伸一郎, 店橋護, 宮内敏雄: "二次燃料噴射による乱流予混合火炎の振動燃焼制御"第41回燃焼シンポジウム講演論文集. 497-498 (2003)
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[Publications] 店橋護, 菊田諭, 宮内敏雄: "水素・空気希薄乱流予混合火炎の三次元構造"第17回数値流体力学シンポジウム講演論文集. (CD-ROM). B1-4 (2003)
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[Publications] 名田譲, 店橋護, 宮内敏雄: "高レイノルズ数水素・空気乱流予混合火炎の局所構造"第17回数値流体力学シンポジウム講演論文集. (CD-ROM). B1-3 (2003)