2003 Fiscal Year Annual Research Report
第四紀における土の堆積環境と形成された地盤の工学的特性との関連性に関する研究
Project/Area Number |
15206057
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
土田 孝 広島大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10344318)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大坪 政美 九州大学, 大学院・農学研究院, 教授 (80112316)
渡部 要一 独立行政法人港湾空港技術研究所, 地盤構造部・土質研究質, 室長(研究職) (00371758)
佐々木 康 広島大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90274109)
関本 恒浩 五洋建設株式会社, 技術研究所, 開発課長(研究職)
五明 美智男 東亜建設工業株式会社, 技術研究所・水理環境研究室, 室長(研究職)
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Keywords | 堆積環境 / 海底地盤 / 沈降 / 圧密 / 波浪 / 温度効果 |
Research Abstract |
人間が生活している地域の地盤の多くは第四紀洪積世及び沖積世に海底や湖底の環境で数千から数十万年の年月を経て形成され,その堆積過程では波浪条件や潮汐の変動,塩分濃度の変化,水温,生物遺骸の沈殿など各種の物理化学,生物学的要因の影響を受けている.本研究は,地の堆積環境におけるこれらの要因を,圧縮性や強度,安定性,透水性など形成された地盤の力を中心とする工学的性質と定量的に関連づけることを目的としている. 今年度は波浪,流れと形成された地盤の力学特性(上載圧-間隙比関係,強度変形特性など)の関連性を検討するため,造波水路設置型沈降圧密試験装置により各種の波浪条件下で高含水比の粘土が沈降し自重圧密するメカニズムを実験的に検討した.その結果,底泥が安定を保つ限界波高を確認し,限界波高下での底泥の含水比の低下と強度増加を確認した. 年代効果を室内で再現し微化石,ロックフラワーが堆積した地盤の工学的性質に及ぼす影響を調べるため,組成の異なる代表的な粘土2種類を用いて,微化石(主に珪藻,温暖でシリカの給が大きい環境で発生する)の含有率とロックフラワーの含有率を変化させて試料を作成し,高温沈降圧密試験装置による沈降圧密試験,強度試験を実施した.三軸試験による高温環境,高温履歴のもとでの粘土の力学特性を検討し,粘土の力学特性における高温効果の分類を試みた. 泥土干潟の自然条件を室内で再現し,堆積過程で乾燥及び乾湿繰返しを受けた粘土試料の圧特性を調べた.この結果,繰返しの無い乾燥履歴の影響は力学的な過圧密履歴とほぼ同等であることを確認した.
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