2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15206073
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Research Institution | Institute for Molecular Science |
Principal Investigator |
平等 拓範 分子科学研究所, 分子制御レーザー開発研究センター, 助教授 (50216595)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
庄司 一郎 中央大学, 理工学部, 助教授 (90272385)
石月 秀貴 分子科学研究所, 分子制御レーザー開発研究センター, 助手 (90390674)
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Keywords | LD励起固体レーザー / セラミックレーザー / マイクロチップレーザー / モードロックレーザー / Nd:YSAG / Yb:YSAG / 擬似位相整合 / 非線形光学波長変換 |
Research Abstract |
本研究では、セラミックレーザーの次なる方向性を明らかにするための固体材料における新機能発現にかかる基盤研究として、高機能セラミックスレーザー材料のためのグレイン界面制御法の開発とレーザー材料の高分解分光解析、材料特性評価を行った。以下に得られた知見を示す。 (1)高機能セラミックレーザー材料の開発として池末は、グレイン界面の制御法の検討を行った。これまでに検討した、Nd:Y_3Sc_xAl_<(5-x)>O_<12>に加え、成功したYb添加材料の高品質化と平等らと光学特性評価を進めた。また、Nd:Y_3Sc_xAl_<(5-x)>O_<12>/Nd:Y_3Al_5O_<12>コンポジットによる多機能性を検証した。(2)平等は試作したYb系セラミックレーザー材料の高精度分光解析結果を元に超短パル化を進めた。CW発振でも72%と高いスロープ効率を達成すると共に、280fsとセラミックレーザーとしては最短の超短パルス化に成功した。(3)これら希土類材料は1μm領域での発振に限定されるため、求められる種々の応用に対応させるには波長変換が必要となる。石月は、高効率、多機能に波長変換する事を可能とする擬似位相整合(QPM)素子において困難とされていた、高出力化・高エネルギー化のため求められる素子の大口径化を進めた。これまでに光パラメトリック発振により70mJ以上の中赤外光をスロープ効率70%以上で達成し、世界記録を更新した。 以上、平成17年度は、次世代セラミックレーザーとして開発した希土類添加Y_3Sc_xAl_<(5-x)>O_<12>の特性を評価、有用性を検証するとともに、応用に求められる波長変換についても検討を行った。結果、これらの成果に対し(社)レーザー学会から業績賞(進歩賞)を頂くと共に、平成17年度は、合計7回の国際会議招待講演を依頼される事となった。
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Research Products
(27 results)