2004 Fiscal Year Annual Research Report
超平滑化・超洗浄プロセッシングにおける分子オーダ基盤技術の確立
Project/Area Number |
15206085
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
東谷 公 京都大学, 工学研究科, 教授 (10039133)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮原 稔 京都大学, 工学研究科, 教授 (60200200)
神田 陽一 京都大学, 工学研究科, 助手 (60243044)
新戸 浩幸 京都大学, 工学研究科, 助手 (80324656)
鈴木 道隆 兵庫県立大学, 工学研究科, 助教授 (20137251)
飯村 健次 兵庫県立大学, 工学研究科, 助手 (30316046)
|
Keywords | 原子間力顕微鏡 / 摩擦力 / 水和層 / LFM |
Research Abstract |
CMPと呼ばれる平板の超平滑化・超洗浄プロセッシングにおいては、研磨剤に微粒子が用いられることが多い。この作用メカニズムは経験に基づくもので詳細は不明であるが、研磨精度のさらなる高度化のためには、メカニズムの解明が必要不可欠である。そのためには平板の粒子-平板間の相互作用力、粒子-粒子間相互作用力、相互の摩擦力などを考える必要がある。さらにこの場合、2体間だけでなく3体間またはそれ以上の重畳ポテンシャルを考える必要がある。これらの相互作用を計算機シミュレーションで推定するため、新たに計算手法の開発を行った。すなわち多数粒子の動力学シミュレーションとなるため、分子動力学法では実用的な解が得られない。したがって、溶媒を隠に考え高速化する必要がある。そこで溶媒分子の吸着による影響を入れ込めたMean Forceポテンシャルを考えることによる高速なシミュレーション手法を考案し、既存の解析解と大きな矛盾がないことを確認するとともに、次年度のシミュレーションの実用化にめどを付けた。またAFMによる表面間力及び摩擦力の実測実験では、水和カチオン種により摩擦力が異なることを明らかにするとともに、摩擦後の吸着層の再構築等、繰り返し性について検討を行った。いずれの電解質においても高い電解質濃度では、表面の潤滑性が高く、濃度とともに摩擦力が減少することを明らかにした。また表面の走査速度すなわち研磨速度と摩擦力の関係は、負に帯電した表面に吸着したカチオン濃度と表面に存在する水和層が決定的に影響を与えていることを明らかにした。
|
Research Products
(4 results)