2003 Fiscal Year Annual Research Report
高周波電流駆動プラズマにおける遷移現象のヒステリシス特性の統計的描像について
Project/Area Number |
15206105
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
図子 秀樹 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (20127096)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂本 瑞樹 九州大学, 応用力学研究所, 助教授 (30235189)
中村 一男 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (30117189)
花田 和明 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (30222219)
矢木 敏政 九州大学, 応用力学研究所, 助教授 (70274537)
出射 浩 九州大学, 応用力学研究所, 助教授 (70260049)
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Keywords | トカマク / 電流駆動 / 高性能化 / 遷移現象 / ヒステリシス / 確率描写 |
Research Abstract |
本研究の目的は以下の通りである。 1.高性能化遷移現象における閾値パワーの統計的意味での定義を明らかにすること。 2.ヒステリシスパワー領域における遷移確率の実験的定義づけ、3.順遷移(低性能から高性能)及び逆遷移(高性能から低性能)の各々について遷移確率を見出すこと。 4.これらの遷移現象の統計的性質をまとめ、大型装置のL/H遷移のヒステリシス現象やパワー閾値の統計的意味づけを与えること。 平成15年度の研究は以下の点に注意して研究を進め、1〜4に示す結果を得た。 ECD遷移条件として'安定で定常'な状態の確立をまず図る。特に高性能状態の維持時間がパワーと供に減少する原因として1)hot spot出現と壁温上昇による金属蒸発にともなう金属不純物の混入が最も可能性が高い。対策として融点の高い金属板の設置とその冷却により高性能状態の長時間化を計る。さらにECD状態では2)密度の上昇にともなうリサイクリングの影響も最終的には避けられず新しく真空排気ポンプ等を増設する。こうした準備の後以下の項目に関して研究を進める。 (1)同一パワー状態で2つの状態を占有する'時間'に着目し、状態の確率分布の指標を確立する。 (2)高性能状態の長時間保持の条件下で極めて緩やかなパワー変化率(-100W/10ms以下)でパワーを変化させ逆運移する確率をパワーの関数として観測する。 得られた結果は以下の通りです。 1.同一パワー状態で2つの状態を占有する'時間'に着目し、状態の確率分布の指標を確立する。(文献1.2) 2.高性能状態の長時間保持の条件下で極めて緩やかなパワー変化率し-100W/10ms以下)でパワーを変化させ逆遷移する確率をパワーの関数として観測する。 3.高パワー入射によるhot spotの解明と高性能の維持に及ぼす影響(文献4)。 4.電流立ち上げ時に早期の高性能化を得るためめ電流駆動法の開発(文献3,5)。 特に2.に関してデータを取得し、イオンのエネルギー輸送が電流分布の変化に密接に関連していることを発見した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] H.Zushi et al.: "Overview of Steady State Tokamak Plasma Experiments in TRIAM-1M"Nucl.Fusion. 43・12. 1600-1609 (2003)
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[Publications] H.Zushi et al.: "Physics and Technological Issues for Steady-State Tokamak Operation on TRIAM-1M"J. of Plasma and Fusion Res.. 79. 1302-1316 (2003)
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[Publications] K.Hanada et al.: "Current Ramp-up Experiments in Full Current Drive Plasmas on TRIAM-1M"Nucl.Fusion. 44・2. 357-361 (2004)
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[Publications] T.Kuramoto, H.Zushi et al.: "The Effects of the Hot Spot on Sustainment of LHCD Plasma on TRIAM-1M"30th EPS Conf. on Controlled Fusion and Plasma Physics, ECA. 27A. 2.125 (2003)
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[Publications] M.Hasegawa et al.: "Plasma Experiments Using a New 170GHz EC System and a Simple Model for Plasma Production"J.Plasma Fusion Res.. 80・1. 53-58 (2004)