2006 Fiscal Year Annual Research Report
真核生物染色体DNA複製開始領域における複製因子集合の分子機構
Project/Area Number |
15207012
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Research Institution | National Institute of Genetics |
Principal Investigator |
荒木 弘之 国立遺伝学研究所, 細胞遺伝研究系, 教授 (20151160)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 誠司 国立遺伝学研究所, 細胞遺伝研究系, 助手 (50263314)
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Keywords | DNA複製 / 複製開始 / 複合体形成 / 酵母 / CDK |
Research Abstract |
真核生物の複製開始領域には、サイクリン依存性キナーゼ(CDK)活性の低いM期後期からG1期にpre-Replicative Complex(pre-RC)が形成し、CDK活性がG1期後期に増加すると多数の複製タンパク質がpre-RCに集合して、複製が開始する。この集合に関して本年度は以下の点を明らかにした。 1.CDK活性に依存して形成されるpre-Landing Complex(pre-LC)を同定している。pre-LCはDNAポリメラーゼε(Polε)、GINS、Sld2、Dpb11を含む。これらのタンパク質を、酵母、バキュロウィルス発現系を用いた昆虫細胞より精製した。精製したタンパク質間の結合を調べると、4因子全てがお互いに結合することが分かった。さらに全てを混ぜ合わせると、複合体を形成することを示唆する結果を得た。 2.複製開始には、2つの複製因子Sld2とSld3がCDKによりリン酸化され、もう一つの複製因子Dpb11に結合することが必須であり、この両結合をバイパスするとCDK活性無しで複製が開始することを示した。Dpb11は、2対のBRCTドメインを持つ。タンデムに並んだ2つのBRCTドメインは、リン酸化ペプチド結合ドメインと考えられている。リン酸化されたSld2はC末側の一対のBRCTドメインに、リン酸化されたSld3はN末側の1対のBRCTドメインに結合する。我々が分離したJET1変異は、Sld3と結合するCdc45の優性変異で、Sld3のリン酸化をバイパスする。
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Research Products
(4 results)