2004 Fiscal Year Annual Research Report
東アジア地域の都市化が子どもの健康に及ぼす効果に関する生理人類学的研究
Project/Area Number |
15207022
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Research Institution | Fukuoka University of Education |
Principal Investigator |
石井 勝 福岡教育大学, 教育学部, 教授 (90038969)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大塚 柳太郎 東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (60010071)
横山 真太郎 北海道大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (90002279)
山内 太郎 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (70345049)
夏原 和美 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (00345050)
市丸 直人 福岡教育大学, 教育学部, 助教授 (40193453)
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Keywords | 環境適応 / 全身的協関 / 都市化 / 発育・発達 / 健康 / 体力・運動能力 / 子ども / 生活行動 |
Research Abstract |
近年の東アジア地域(日本、韓国、中国、台湾)では都市化の進行が著しく、それに伴い生活環境の変化も顕著である。都市化環境では、利便性、快適性、洗練性、衛生状態の改善などの利点を生ずる反面、人類進化史上の環境適応・行動適応とは逆説的な状況を惹起する。すなわち、人間の発育・健康に必要な多くの刺激が排除され、機能的な大脳皮質依存性(脳化)が著しく進行した。その結果、身体性、精神性、社会性の体系的全体であるWH0の健康定義に悖る状況が発生している。本研究では都市化の進行程度や生活習慣の異なる東アジア地域の調査を行い上記事項を検証する。前年度韓国調査に引き続き本年度5月に中国、同11月に札幌で調査を実施した。 本年度は中国・大連市および札幌市の児童・生徒(9〜15歳)各男女計600名を対象に以下の調査・測定を行った。 1.形態測定:身長、体重、座高、胸囲、腰囲、上腕囲、下腿囲、皮脂厚4部位(上腕二頭筋、上腕三頭筋、肩甲骨下、腸骨稜)インピーダンス法による体脂肪比率、骨音速測定による骨梁面積率(BAR)等 2.体力・運動能力測定:50m走、800m走、握力、反復横とび、上体起こし、長座体前屈、立ち幅跳び 3.ダグラスバッグ法による安静代謝量測定、加速度計装着による身体活動量調査 4.自記法による食生活及び栄養調査 5.手指の加熱・冷却後の皮膚温回復からみた対寒・対暑反応 6.質問紙法による調査:生活時間、生活環境、情報機器使用などの生活行動、初潮などの成長記録、アレルギー疾患などの健康記録 これらの結果の一部に関して本年度、日本生理人類学会、福岡教育大学体育研究センター国際シンポジウム、他学術学会並びに次ページに記載する学術誌等に発表した。形態に関しては身長(遺伝的)、肥満度(生活習慣)による地域差が認められた。体力運動能力の地域差、時代差も大きい。隠れ肥満指数は骨音速度、筋力と負の相関を示す。 総合的なデータを集計・統計処理中であり、今後の台湾調査及び日本の他地域データと併せて更なる研究成果が期待できる。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Impact of parasite infection and dietary intake on child growth in the schistosomiasis-endemic Donating late region, China.2005
Author(s)
Zhou, H., Ohtsuka, R., He, Y., Yuan, L., Yamauchi, T., Sleigh, A.C.
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Journal Title
American Journal of Tropical Medicine and Hygiene in press
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