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2003 Fiscal Year Annual Research Report

現代日本人の分布に関する生理人類学的研究

Research Project

Project/Area Number 15207023
Research Institution九州芸術工科大学

Principal Investigator

綿貫 茂喜  九州大学, 芸術工学研究院, 教授 (00158677)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 井上 馨  北海道大学, 医学部, 教授 (80133718)
安河内 朗  九州大学(芸術工学研究院), 芸術工学研究院, 教授 (20136568)
栃原 裕  九州大学(芸術工学研究院), 芸術工学研究院, 教授 (50095907)
前田 享史  福島県立医科大学, 助手 (90301407)
樋口 和重  秋田大学, 医学部, 助手 (00292376)
Keywords生理的多型性 / 地域差 / 尿中ホルモン / ノルアドレナリン / 寒冷適応
Research Abstract

ヒトの生理特性は、気温、湿度、日照時間等の物理的環境や、生活習慣も含んだ文化、そして遺伝という3要因の影響を受けて形成されると考えられ、地域が異なればそこで暮らす人の生理特性も異なると考えられる。人間の特性を把握する上で地域的違いを知ることは重要である。本研究では生体内の液性調節との関わりが深いホルモンに注目し、地域差のみられるホルモンを抽出することを目的とする。
福岡県出身の男性72名(21±1.6歳)、秋田県出身の男性91名(19.6±1.1歳)を被験者とし、自宅で起床直後に採尿した。尿から、カテコールアミン3分画(アドレナリン(A)、ノルアドレナリン(NA)、ドーパミン(DA))、メタネフリン2分画(メタネフリン(MN)、ノルメタネフリン(NMN))、コルチゾール、17-OHCS、メラトニン、セロトニン、テストステロン、プレグナンジオールの計11項目を検出した。また、身体計測、質問紙による調査を両地域で行った。その結果、NAとその代謝産物であるNMNは有意に秋田の人の方が高い値を示したが、A値とその代謝産物であるMN値に、地域間で有意な差はなかった。また各検出項目の分泌量における等分散性の検定の結果、MN値の範囲は有意に秋田の人の方が広かったが、A、NA、NMN値の範囲には有意な差はなかった。
NAは非ふるえ産熱において重要な役割を果たし、寒冷暴露によりAとNA(MNとNMN)は分泌量が増加することが知られており、今回唾眠中の室温は秋田の方が約4℃低かった。このことから唾眠中の寒冷刺激により秋田の人でNA、NMNが増加した可能性も考えられるが、A、MNの分泌量には地域間で差がなかったため、NA、NMNは寒冷曝露によって増加したのではないと考えられる。秋田のヒトは長期間に及ぶ寒冷適応によりNA、NMNの基準値が高くなっていることが示唆される。

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Published: 2005-04-18   Modified: 2016-04-21  

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