2003 Fiscal Year Annual Research Report
バイオハザード対策専用防護服の性能と用途基準の策定に関する研究
Project/Area Number |
15209020
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | National Institute of Infectious Diseases |
Principal Investigator |
篠原 克明 国立感染症研究所, バイオセーフティ管理室, 主任研究官 (60117356)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金岡 千嘉男 金沢大学, 自然計測応用研究センター・エコテクノロジー研究部門, 教授 (00019770)
高木 弘隆 国立感染症研究所, バイオセーフティ管理室, 研究官 (00332362)
杉山 和良 国立感染症研究所, バイオセーフティ管理室, 室長 (90150185)
渡辺 道彦 シー・エス・シー, 代表
明星 敏彦 独立行政法人, 産業医学総合研究所, 主任研究官 (00209959)
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Keywords | バイオハザード / 防護服 / バイオテロ / 感染性エアロゾル / 病原体 / 感染症 / 微生物 / 危機管理 |
Research Abstract |
本年度は、バイオハザード対策用防護服の現状調査と既存の性能評価試験方法の検証から研究を開始した。 現在、種々の防護服や関連器具がバイオハザード対策として用いられ、ある程度の効果を発揮している。しかしながら調査の結果、個々のバイオハザードリスクに対応した防護服と器具の使い分けについては、科学的根拠に基づいて整理されているとはいえない状況であることが確認された。今後は、各ハザードの発生様式とリスクに対応した防護服のクラス分けや選択基準並びに根拠となる性能評価が必要であり、各防護服の科学的な性能データを充実させる重要性が指摘された。 クラス分けには、個々の試験方法の検証と総合的な防護性能評価試験方法の確立が必須である。そこで、現存の試験方法について、国内外の規格や文献並びに海外を含めた関連学会、施設・設備などの調査を行った。 さらに、既存の試験方法の妥当性を評価するために、現在使用されている主要な防護服およびマスクの素材数種について、国内外で採用されている細菌ろ過試験(JIS L1912付属書)、血液浸透試験(JIS L1912付属書ASTM F1670-95)、ウイルス浸透試験(JIS L1912付属書ASTM F1671)を実施した。その結果、これらの試験方法では、大まかな防護性能は判断できるものの、クラス分けに必要な各素材の性能を細かく比較できないことが確認された。そこで本年度は、感染性エアロゾルの防護性能を評価する為の新たな試験装置を開発し、試作機を作製した。今後は、本試作装置の有用性を確認し、エアロゾル防護性能を精査する予定である。さらに、液体中の感染性粒子に対する試験機も開発中である。 また、防護服の性能評価の一環として、作業性や生理学的負荷量についても試験する必要があり、関連文献、国内の各研究施設や測定装置の調査を行った。今後、実際の防護服による負荷試験などを実施する予定である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Katsuaki SHINOHARA: "Cleanliness effect of new float-type barometric damper in changing room of BSL3 laboratory."Applied Biosafety. 8・4. 184 (2003)
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[Publications] 篠原 克明: "感染症とその施設、設備について"建築設備と配管工事. 42・2. 1-7 (2003)