2004 Fiscal Year Annual Research Report
拡張型心筋症に対する顆粒球コロニー刺激因子を用いた非侵襲性再生医療の挑戦
Project/Area Number |
15209027
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
藤原 久義 岐阜大学, 大学院・医学研究科, 教授 (80115930)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹村 元三 岐阜大学, 医学部附属病院, 講師 (40283311)
荒井 正純 岐阜大学, 医学部附属病院, 講師 (00202721)
小戝 健一郎 久留米大学, 高次脳疾患研究所, 教授 (90258418)
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Keywords | 拡張型心筋症 / 再生医療 / G-CSF / 心不全 / オートファジイ / HGF / 遺伝子治療 |
Research Abstract |
研究I : G-CSF長期投与によるDCMの心筋組織の再生と分子メカニズム DCMモデルハムスターUM-X-7.1 15週令40匹をG-CSF投与群と非投与群(各々n=15)に分け30週後にsacrificeし、電顕的観測・免疫組織・western blot等を行った。 その結果このハムスターの心筋細胞には変性したミトコンドリア、グリコーゲン顆粒、mylin-like figureからなるauotophagic vacuolesが多数みられた。またオートファジーの生化学的マーカーであるcathepsin DやRab7が上昇し、かつこれら細胞は細胞死すなわち細胞膜の破裂のマーカーであるEvans blue dye-positiveであった。しかしアポトーシスのマーカーであるTunel陽性細胞およびネクローシス細胞はまれであった。 以上より本DCMマウスの心筋細胞死のメカニズムはネクーロシスやアポトーシスではなく、オートファジーであることが明らかになった。 G-CSF(10μg/kg/day 5 days/week for 15 week)は心筋細胞のauotophagic vacuolesを改善し、cathepsin DやRab7の上昇を抑制しかつEvans blue dye-positive細胞を著しく減少させた。すなわちG-CSFによる心機能・予後改善効果のメカニズムは心筋細胞再生よりはむしろ心筋細胞オートファジーの予防であると結論できる。 研究II : HGF遺伝子治療併用療法 HGF遺伝子アデノウイルスベクターを作成しDCMモデルモデルハムスターUM-X7.1 15週令40匹に遺伝子治療を試みた。遺伝子治療は、HGF遺伝子ベクターを大腿筋へ筋注することにより行った。 その結果HGF遺伝子治療群では30週令での心機能・予後の改善がみられた。
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Research Products
(6 results)