2004 Fiscal Year Annual Research Report
予防放射線医学の確立を目指した冠動脈硬化イメージングに関する集学的研究
Project/Area Number |
15209039
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
西村 恒彦 京都府立医科大学, 医学研究科, 教授 (70237733)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
牛嶋 陽 京都府立医科大学, 医学研究科, 講師 (20275209)
山田 惠 京都府立医科大学, 医学研究科, 講師 (80315960)
大槻 克一 京都府立医科大学, 医学研究科, 助手 (90254325)
木津 修 京都府立医科大学, 医学研究科, 助手 (70305598)
伊藤 博敏 京都府立医科大学, 医学研究科, 助手 (60360038)
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Keywords | 予防放射線医学 / 冠動脈硬化イメージング / 動脈硬化巣 / 不安定プラーク / マルチスライスCT / 融合画像 / FDG-PET |
Research Abstract |
冠動脈硬化イメージングに関して、MRI、CTを用いた冠動脈狭窄、石灰化、プラークの形態診断やSPECT/PETを用いた不安定プラーク、内皮機能障害などの機能診断に関する技術的展開も含めた検討は最近散見される。しかし、たとえば家族性高コレステロール血症モデルを用い、形態および機能・代謝の両面から冠動脈硬化イメージングに取り組んだ研究は殆んどない。本研究では、基礎研究では病理所見を、臨床研究では血管内エコー、血管内視鏡をgold standardとして冠動脈硬化イメージングに力を注ぎ、予防放射線医学の確立を目指したものである。 家族性高コレステロール血症モデル(WHHL家兎)にて不安定プラークに関与するアポトーシスを表現する^<99m>Tc-Annexinを用い、動脈硬化巣におけるRI集積を検討した。病理所見との対比から、この集積は活動性の動脈硬化巣を反映することが示された。臨床研究としては、マルチスライスCTおよび高速MRI技術を用いた冠動脈病変の非観血的検出を試み、冠動脈造影所見と対比した。また、プラークの有無についても併せ評価した。さらに、^<18>F-fluorodeoxy glucose (FDG)-PETを用い、大動脈における動脈硬化病変につき検討、X線CTとの対比から活動性の動脈硬化巣が評価できた。さらに、マルチスライスCTとSPECTあるいはFDG-PETを用いた融合画像の開発を行い、動脈硬化病変に伴う石灰化、プラークと冠血流、冠狭窄の関連につき検討した。 本研究において従来、心筋梗塞や狭心症など"できあがった"病態の診断が中心であった冠動脈疾患において"できあがる前"の病態である「動脈硬化」の画像化の観点から、非観血的に評価できる手法が確立された。
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