2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15209041
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐々木 巌 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (60125557)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福島 浩平 東北大学, 病院・教授 (20271900)
舟山 裕士 東北大学, 病院・講師 (50192315)
辨野 義己 理化学研究所, 微生物系統保存施設, 主任研究員 (40087599)
田畑 泰彦 京都大学, 再生医科学研究所, 教授 (50211371)
柴田 近 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (30270804)
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Keywords | 大腸全摘術 / 回腸嚢炎 / 潰瘍性大腸炎 / 家族性大腸腺腫症 / intestinal adaptation / アルドステロン |
Research Abstract |
1、ヒト生検組織を用いた大腸全摘術後残存小腸大腸化の機序解明 分割的回腸肛門吻合術の手術時と外来での内視鏡検査時に生検組織を採取し、電気生理学的および分子生物学的検討を行った。ストーマの口側と肛門側の比較は検討を終了した(平成17年度日本外科学会総会、アメリカDDWにて発表予定)。肛門側では絨毛長が減少し、グルコース投与時の短絡電流の上昇はその反応性や最大吸収能が口側と比較し著しく低値である。粘膜内SGLT1mRNAの発現も有意に肛門側で低い。また、ヒト回腸嚢生検組織を用いた機能分子発現の検討は、レーザーキャプチャーマイクロダイセクションでは充分量の上皮RNAがえられず、生検組織全体よりRNAを抽出することとし、定量を行っている。 2、腸内細菌叢からみた回腸嚢炎発症機序の解明 腸内細菌は個体差が大きく、また、大腸全摘術後の腸内細菌叢については不明な点も多い。そこで、個々の症例で便を経時的に解析することが重要と考え、新たなプロトコールを倫理委員会に提出し承認を受けた。すでに60をこえる症例より糞便を採取蓄積しており、terminal restriction fragment length polymorphism(T-RFLP)による解析をスタートした。 3、アルドステロン製剤による「大腸化」の促進 アルドステロン含有ポリ乳酸を作製し、昨年度の検討に引き続き検討した。ラットを用いた実験では1週間投与では効果が見られないものの、2週間投与により回腸および左側大腸にENaC α-subunit mRNAの発現亢進が確認された。 4、回腸嚢炎診断内視鏡アトラスの普及と診断基準の作製(厚生労働省難治性炎症性腸管障害調査研究班との共同による) 昨年度作製した「内視鏡アトラス」の普及をはかると共に診断基準を決定した。
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Research Products
(5 results)