2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15209054
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
村田 雄二 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (40283759)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下屋 浩一郎 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (40291950)
早田 憲司 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (80314433)
福田 裕償 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (40324751)
木村 正 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (90240845)
古山 将康 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (00183351)
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Keywords | 低酸素虚血性脳症 / 低体温療法 / real time PCR / ステロイド療法 / 神経幹細胞 |
Research Abstract |
平成16年度に引き続き低酸素虚血性障害モデルラットを用いて低酸素虚血性脳症の患側、健側および低体温療法後の患側、健側の脳組織からAGPG法を用いてRNAを回収し、炎症性サイトカイン関連遺伝子群、成長因子関連遺伝子群、接着因子関連遺伝子群、アポトーシス関連遺伝子群などの各種遺伝子群について網羅的にreal time PCR法を用いて発現遺伝子量の差異について解析した。その結果IL-18、VEGF、ICAM-1、Gro、MCP-1遺伝子に関して低酸素虚血性脳症の患側、健側における脳組織における遺伝子発現量に有意な差異が確認された。さらに低体温療法による治療によって患側における遺伝子発現量が、健側における発現レベルと同程度になるまでこれら遺伝子群の発現量の改善が認められ、新生児低酸素虚血性脳症における治療法の標的因子となりうる可能性が示唆された。この知見をもとに蛋白レベルでの発現の差異ならびにこれら蛋白ならびに阻害剤を用いた遺伝子治療、蛋白レベルでの治療法について検討を行っている。また、長期的予後改善効果についてもStaircase testとABRを用いて解析中である。また、胎児新生児医療において広く用いられているステロイド療法についてラットモデルを用いて解析し、ステロイド療法による脳重量の減少、脳内の神経幹細胞減少が確認され、その作用にはdose依存性が認められ、ステロイド療法の神経発達に及ぼすネガティブな作用が明らかとなった(現在論文投稿中)。
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Research Products
(3 results)