2003 Fiscal Year Annual Research Report
IT等の科学技術の視点を踏まえたイスラム問題の現状と今後の展開に関する研究
Project/Area Number |
15252001
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
北村 歳治 早稲田大学, 大学院・国際情報通信研究科, 教授 (00329153)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 次高 早稲田大学, 文学部, 教授 (10012981)
山崎 芳男 早稲田大学, 大学院・国際情報通信研究科, 教授 (10257199)
吉村 作治 早稲田大学, 人間科学部, 教授 (80201052)
長谷川 奏 早稲田大学, エジプト学研究所, 助教授 (80318831)
店田 廣文 早稲田大学, 人間科学部, 教授 (20197502)
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Keywords | イスラムとIT / 学際的アプローチ / 東南アジアイスラム / 中東イスラム / 中央アジアイスラム / ITと科学・技術 / ITと経済活動 / ITと文化遺産 |
Research Abstract |
平成15年度は、イスラム世界におけるIT利用の現状とそれが社会経済・技術・文化にもたらす影響を分析する視点から、まず東南アジアに着目して、マレーシアのマルティメディア大学(MMU)を選定し、年度後半から共同作業を開始した。 具体的には、MMUと"Workshop on ICT Innovations and Their Impacts on Socio-economic and Cultural Environments -Dialogue in Borderless World and Islamic Context-"と題するワークショップを設営した(3月3〜4日)。 このワークショップにおいては、同国におけるIT等の先端技術を扱うマルティメディア・スーパーコリドール(MSC)の活動状況とその影響等に関する調査の成果を相互に報告した。また、具体的な事例に基づき、先端技術を駆使する日本企業がイスラムの多民族社会において直面する経営問題の実態を明らかにした。 次いで、イスラム社会がIT等の先端技術をどのように受容してきたか等の問題について、音響学、マレーシアにおけるITS、IPv6の展開等を巡って意見交換を行った。 さらに、ITの文化面においては、IT利用との関連において、文化遺産の保護、中・高等教育政策、科学・技術思想の歴史的解釈等について、意見交換を行った。 このようなワークショップの成果は、略報として早急にまとめ、さらに、現在行っている他のイスラム地域との比較をも加味して、平成16年夏までに具体的な形で刊行等とすることとしている。 今年度においては、上記の調査・意見交換に加え、諸資料に基づいて、中東イスラム地域におけるITの受容と活用、社会開発におけるITの役割、イスラミックバンキンゲ問題等の研究を進めており、その成果も刊行する予定である。
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Research Products
(19 results)
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[Publications] 吉村 作治(共著): "エジプト ダハシュール北遺跡における早大隊の考古学調査-1997年〜2002年の発掘調査から-"人間科学研究. vol.17(発行予定). (2004)
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[Publications] 吉村 作治(共著): "Finds of the Old and Middle Kingdom at North Saqqara"Egyptian Archaeology. vol.23. 38-40 (2003)
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[Publications] 山崎 芳男(共著): "Direction of arrival estimates using matching pursuit and source separation for convolved mixtures"早稲田大学国際情報通信研究(GITS/GITI Research Bulletin). Vol.3. 75-80 (2003)
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[Publications] 山崎 芳男(共著): "1/12Nオクターブ分析を用いた音の符号化"早稲田大学国際情報通信研究(GITS/GITI Research Bulletin). Vol.3. 81-85 (2003)
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[Publications] 店田 廣文: "複合民族国家マレーシアにおける都市化と高齢化問題"人口と開発. vol.82. 22-29 (2003)
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[Publications] 長谷川 奏(共著): "エジプトの文化財保存問題-ルクソールの事例から-"エジプト学研究. vol.12(発行予定). (2004)
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[Publications] 北村 歳治: "What's Behind Japan's Bad Loans?"Look Japan. Vol.49-565, 566. 14-17 (2003)
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[Publications] 北村 歳治: "日本の銀行部門における不良債権の変化"早稲田大学国際情報通信研究(GITS/GITI Research Bulletin). Vol.3. 94-106 (2003)
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[Publications] 吉村 作治(共著): "中東におけるテクノパーク構想『第3回国際シンポジウム イスラムとIT-イスラム的技術の可能性と多様性-』"(株)アケト. 174 (2004)
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[Publications] 山崎 芳男(共著): "イスラム的科学と技術『第3回国際シンポジウム イスラムとIT-イスラム的技術の可能性と多様性-』"(株)アケト. 174 (2004)
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[Publications] 佐藤 次高(編): "イスラーム地域研究の可能性『イスラーム地域研究叢書』vol.1"東京大学出版会. 288 (2003)
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[Publications] 佐藤 次高(編): "『キーワードで読むイスラーム:歴史と現在』アジア理解講座2"山川出版社. 208 (2003)
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[Publications] 佐藤 次高: "イスラームの国家と王権"岩波書店. 213 (2004)
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[Publications] 店田 廣文(分担): "人口問題:大アジア圏の人口問題『アジア新世紀:8(構想)』vol.8"岩波書店. 272 (2003)
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[Publications] 店田 廣文(分担): "アラブ・イスラーム社会における女と男『女と男の人間科学』"コロナ社. 222 (2004)
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[Publications] 店田 廣文(共著): "現代マレーシアの開発政策と社会問題『第3回国際シンポジウム イスラムとIT-イスラム的技術の可能性と多様性-』"(株)アケト. 174 (2004)
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[Publications] 長谷川 奏(共著): "21世紀のアレクサンドリプ図書館-真のITネットワーク・センターとなりうるか-『第3回国際シンポジウム イスラムとIT-イスラム的技術の可能性と多様性-』"(株)アケト. 174 (2004)
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[Publications] 北村 歳治(共著): "「ウズベキスタン紀行」及び「ダイキボプロジェクトの実態は何か」『第3回国際シンポジウム イスラムとIT-イスラム的技術の可能性と多様性-』"(株)アケト. 174 (2004)
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[Publications] 北村 歳治(分担): "東アジアの通貨情勢と通貨圏の展望(東アジア経済圏(早大・北京大学第3回シンポジウム))"早稲田大学現代中国総合研究所(発行予定). (2004)