2005 Fiscal Year Annual Research Report
東アジアにおける司法の機能変容と法曹養成制度改革--中・台・韓との実態比較調査
Project/Area Number |
15252005
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
鈴木 賢 北海道大学, 大学院・法学研究科, 教授 (80226505)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木間 正道 明治大学, 法科大学院, 教授 (80215300)
高見澤 磨 東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (70212016)
宇田川 幸則 名古屋大学, 法政国際教育協力研究センター, 助教授 (80298835)
岡 克彦 長崎県立大学, 経済学部, 教授 (90281774)
崔 光日 尚美学園大学, 総合政策学部, 教授 (50383352)
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Keywords | 法曹 / 法曹養成 / 裁判所 / ロースクール / 法学教育 / 裁判官 / 司法試験 / 弁護士 |
Research Abstract |
(1)中国調査 5名で延辺朝鮮族自治州を訪問し(8月7日〜13日)、以下の機関で聞き取り調査を行った。(琿春市司法局敬信司法所・延辺大学法学院・延辺朝鮮族自治州党委員会政法委員会・延辺朝鮮族自治州司法局・龍井市人民法院朝陽川人民法庭)。司法試験制度が発足したことが、辺疆の少数民族地域でいかなるインパクトを与えているかにつき、末端の裁判所、大学、司法行政部門で実情を把握した。外国人が通常、調査対象とはしえない州党委員会の政法委員会の副書記からヒヤリングできたことで、党と司法の関わりについて知見を得ることができたのは収穫であった。また最近、縮小傾向にある基層法院の派出機構である人民法庭を訪問し、活動の実態を調査したことも特筆に値する。このほか北京で刑事司法の実態についてヒヤリング調査を行い(12月24日〜28日)、量刑基準の決定のメカニズム、とりわけ死刑の運用につき研究者、検察院から情報を得た(宇田川)。 (2)台湾調査 アメリカ・カリフォルニア大学デービス校で開かれた台湾考試院主催のシンポジウム「新世紀文官制度変革與発展」国際学術研討会に招かれ、「日本司法人員考用制度在新世紀之変革與発展」と題する報告を行い、台湾が直面する問題状況についての議論に参加した(12月16日〜17日、研究代表者)。台湾では改革の方向性につきまだ議論の方向性は定まっていないが、日本型ロースクールが選択肢のひとつとして注目されている。 (3)韓国調査 ソウルを訪問し、以下の機関でヒヤリング調査を行い、ロースクール構想の進展状況と遭遇している問題の把握につとめた(大法院・司法改革委員会・大統領諮問機関司法改革推進委員会・法務部法曹人力政策課(司法試験担当部署)・司法研修院・大検察庁・ソウル大学校法科大学・延世大学校法科大学・ベリタス学院)(2月5日〜18日、岡克彦)。
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Research Products
(19 results)