2005 Fiscal Year Annual Research Report
中国青海省東チベット高原放牧ヤクの行動が生態系物質循環に及ぼす影響
Project/Area Number |
15255020
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
長谷川 信美 宮崎大学, 農学部, 助教授 (50281217)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西脇 亜也 宮崎大学, 農学部, 助教授 (60228244)
井戸田 幸子 宮崎大学, 農学部, 助手 (40325733)
福田 明 静岡大学, 工学部, 教授 (10022237)
樋口 広芳 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (10111486)
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Keywords | ヤク / 放牧 / 行動 / 植生 / 物質循環 / 中国チベット高原 |
Research Abstract |
青海省海北蔵族自治州門源回族自治県門源皇城の野草放牧地(N33°03' E96°51'、標高3400m、面積63ha、牧柵あり、通年放牧)において、2005年8月8日〜10日、2005年12月27日〜12月29日それぞれ3日間3頭の行動観察を行った。なお、ヤクを観察者に慣らすために予備観察を前日に24時間行った。行動は、採食・休息・反芻を含む43項目に分類し、姿勢を立位と横臥に区分して、2分間隔で記録した。夜間の反芻行動時に、食塊の吐き戻しから嚥下までの咀嚼持続時間と咀嚼回数を計測した。排糞排尿行動はすべてを記録し、糞全量を採取して重量を測定した。 採食時間は8月に499分/日で2002年8月(454分)よりも短く、12月に408分/日で2004年1月(366分)よりも長かった。反芻時間は8月に290分/日で2002年8月(351分)よりも短く、12月に414分/日で2004年1月(504分)よりも短かった。反芻行動では、2005年8月と2005年12月にそれぞれ、食塊咀嚼持続時間が59.9、64.2秒/回、咀嚼数が59.9、64.2回/食塊、咀嚼1回当たり時間が0.96、1.08秒/回であった。8月・12月ともに、玉樹での2004年8月・2004年12月の食塊咀嚼持続時間(それぞれ50.9、56.5秒/回)・咀嚼数(それぞれ51.6、52.6回/食塊)よりも多かった。 排糞回数は8月に8.87回、12月に5.42回、排尿回数は8月に8.67回、12月に3.50回、糞排泄量は8月に1666.6gDM/日、12月に1493.1gDM/日であった。8月における成分排泄量は22.9gN/頭/日、779.0gNDF/頭/日、174.5gCAsh/kgBW/日、体重当たり排泄量は0.124gN/kgBW/日、4.22gNDF/kgBW/日、0.94gCAsh/kgBW/日であった。
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Research Products
(6 results)