2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15300001
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
丸岡 章 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (50005427)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀧本 英二 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 助教授 (50236395)
天野 一幸 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 助手 (30282031)
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Keywords | 学習 / 決定木 / ブーステイング / しきい値回路 / エネルギー計算量 / 例題からの学習 / 過学習 / 単調論理回路 |
Research Abstract |
従来の計算の理論では、単一のプロセスを前提とした計算モデルを前提として、計算の可能性や計算の複雑さに関して膨大な研究の蓄積がある。一方、von Neumannの"自己増殖のモデル"やMinskyの"心の社会"に関する研究における計算の捉え方のように、エージェントと呼ばれる複数のプロセスが相互に作用しながら計算を実行する計算モデルのもとで、学習、進化、知能等がいかにして実現されるかについては、体系的な研究が殆んどなされていない。本研究では、複雑なエージェントの相互作用により、協調と競合の計算メカニズムを解明することを目指するものである。このような視点から本年度は次のような研究を行った。 (1)協調と競合の計算のメカニズムが現れるものとして、生体がある。一方、生体で実行される計算のためのエネルギー消費が非常に少ないことが、実験により確かめられている。そこで、エネルギー消費が小さいことを、発火する素子数が限定されることに対応させ、この制約のもとで協調や競合の現象が起こる可能性を探った。そして、しきい素子回路では、発火パタン数が限定されている回路は、発火素子数が限定されている回路に等価変換できることを導いた。また、しきい素子回路や単調回路の計算の複雑さを評価した。 (2)例題が一様な確率分布のもとで発生するとするモデルで、単調な論理関数を学習するモデルを開発した。 (3)例題からの学習のモデルとして決定木が用いられるが、いわゆる過学習の問題点が生じるため、決定木の葉をマージさせて決定ダイアグラムをつくり、そのサイズを抑え、過学習を避ける手法を開発した。特に、これまで未解決であった多値関数の学習アルゴリズムを開発した。さらに、決定ダイアグラムにおける協調と競合のモデル化を試みている。また、分割と併合に基づくブースティングのアルゴリズムを開発した。
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Research Products
(6 results)