2004 Fiscal Year Annual Research Report
特徴空間フィルタによるロバスト音声認識の開発と極低消費電力型LSIの設計
Project/Area Number |
15300010
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
宮永 喜一 北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (20166185)
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Keywords | 音声認識 / 雑音ロバスト化 / ランニングスペクトル / 並列LSIシステム / 極低消費電力システム / FPGAシステム / 実時間音声認識 / モバイルヒューマンインターフェイス |
Research Abstract |
本年度内において、(1)汎用ロバスト認識システムの実現および、(2)極低消費電力型超高速認識LSIの開発・試作を行った。各項目については、次に関する高度化・設計・開発・実現を行った。 (1)汎用ロバスト認識システムの実現 (1)多次元ランニングスペクトルフィルタの高度化 設計したスペクトルフィルタの性能を評価した。特に様々な雑音を考える必要があるため、様々な雑音を用いた、実環境に近い状況における実験を行った。これにより、最適なフィルタの特性を実現した。 (2)キーワード認識ソフトウエアシステムの実現 自然に発生されている連続音声データから、ターゲットとする単語音声を獲得する処理方式を提案した。これにより、利用者は認識システム起動などのわずらわしさに開放され、認識システムは、ユーザにストレスを与えず、常時認識が可能になる。この方式には、古くは総当り方式の認識が行われてきたが、処理時間が膨大で受け入れられていない、本手法は、認識開始予測を数個の音声特徴パラメータで行い、処理時間が減少する。そのため、モバイル環境に適したシステムが実現できると考えられる。 (2)極低消費電力型超高速認識LSIの開発・試作 (1)超高速認識LSI 音声認識システムの超高速処理システムを設計・開発した。またこの実現したシステムのTEG用LSIチップを試作した。LSIチップは、VDEC提供のTSMC 0.25ミクロンルールをターゲットとして、進めた。 (2)極低消費電力型LSI 低消費電力型のチップ試作を行った。できるだけ低いクロック周波数で、超高速の処理を実現できるアーキテクチャを設計・開発し、従来のDSPによる実現方法と比べて、1/5の消費電力で実現できることがわかった。
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