2003 Fiscal Year Annual Research Report
周波数共用型ワイヤレスネットワークにおける環境適応アクティブスケジューリング方式
Project/Area Number |
15300024
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
前田 忠彦 立命館大学, 理工学部, 教授 (40351324)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
毛利 公一 立命館大学, 理工学部, 講師 (90313296)
大久保 英嗣 立命館大学, 理工学部, 教授 (60127058)
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Keywords | 周波数利用効率 / 並列モーメント法 / 周波数領域補間 / PCクラスタ / ワイヤレス指向オペレーティングシステム / 液晶パネル / 人体・手部の影響 / UWB |
Research Abstract |
周波数などのワイヤレス資源の枯渇、複数端末による同時通信が不可能なことに起因するリアルタイム性とQoS(Quality of Service)の保証性の低下、電波の漏洩によるセキュリティの低下といった問題を解決するためのソフトウェアとして、適応型ワイヤレス指向オペレーティングシステムを提案した。このオペレーティングシステムは、指向性が高く周波数などのワイヤレスパラメータの制御が可能なアンテナサブシステムと協調し、時間、周波数、空間をスケジューリングする機能を有する。 また、周波数共用型アンテナサブシステムとして、タブレットコンピュータや小型のPDA端末を考え、液晶画面固定枠一体型の面状携帯アンテナシステムの開発に取り組んだ。ワイヤグリッド法での大規模問題を高効率で計算するために、PCクラスタシステム環境での高効率アンテナ解析手法に注目した。セグメントレベルでの計算効率の効率化を:1)形状のソートによる効率化、2)周波数補間の両面から取り組み、新しい複合アルゴリズムを開発した。この成果を用いて、液晶パネルの金属フレームに複数のアンテナを設ける新しいアンテナ構造を提案し、その単体での基本放射特性を解析した、さらにアンテナ近傍の誘電体と人体の影響を含めてFDTD法による解析をおこない、人体と、手の影響という複合的にアンテナの放射特性に与える影響について定量的に研究を進めた。この結果、従来知られていなかった、複合アンテナシステムをを液晶を用いた携帯端末に適応する状況下での手部の影響を、アンテナの距離の関数として定量的に把握することに初めて成功した。さらにこの成果を踏まえて、人体の手部が超広帯域伝送に与える影響を、受信側でのテンプレート波形の同期選択条件と伝送パルス信号の伝送速度をパラメータとして定量的に明らかにした。最後に以上の研究成果を電子情報通信学会、情報処理学会に発表した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 浅沼健一, 馬場聡史, 前田忠彦: "人体遮蔽を考慮した超広帯域無線方式の伝送特性の検討"電子情報通信学会技術研究報告 アンテナ・伝播. Vol.103 AP2003-270. 29-34 (2004)
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[Publications] 浅川 公男, 祐川 昌子, 馬場 聡史, 前田 忠彦: "PCクラスタによるアンテナ解析の高効率化の検討"電子情報通信学会技術研究報告 アンテナ・伝播. Vol.103 AP2003-304. 143-148 (2004)
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[Publications] 馬場 聡史, 浅沼 健一, 前田 忠彦: "液晶ディスプレイの外枠に設置した複数アンテナの放射特性の解析"電子情報通信学会技術研究報告 アンテナ・伝播. Vol.103 AP2003-305. 149-154 (2004)
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[Publications] 中村芳崇, 浅川 公男, 前田 忠彦: "平衡給電型2周は共用アンテナの放射特性"電子情報通信学会総合全国大会予稿集. B-1-54. B-1-B-54 (2004)
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[Publications] 小川 均, 西村 俊和, 前田 忠彦: "アンテナ指向性を組み合わせた無線LAN統合認証方式"情報処理学会モバイルコンピューティングとユビキタス通信研究会技術報告. MBL-28. 79-85 (2004)
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[Publications] 毛利 公一, 前田 忠彦, 大久保 英嗣: "次世代ワイヤレス通信を指向するオペレーティングシステムの提案"情報処理学会研究報告2002-OS-92. Vol.2003 No.19. 107-114 (2003)