2004 Fiscal Year Annual Research Report
自動車シートの「座り心地感」を代行評価する感性計測システムの開発
Project/Area Number |
15300071
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
西松 豊典 信州大学, 繊維学部, 教授 (40252069)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鳥羽 栄治 信州大学, 繊維学部, 教授 (60010956)
松本 陽一 信州大学, 繊維学部, 教授 (50021176)
石澤 広明 信州大学, 繊維学部, 助教授 (90345760)
金井 博幸 信州大学, 繊維学部, 助手 (60362109)
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Keywords | 自動車シート / 座り心地 / 感性計測 / 表皮布 / パッド / 体圧分布量 / 官能検査 |
Research Abstract |
自動車シートの設計要素である座部パッドの反発弾性率あるいは硬度が,自動車シートの「座り心地」に及ぼす影響について考察を行った.官能検査の結果より,「フィット感、座りやすさ」の評価が高い硬度(200N/314cm^2)の座部パッドが最も「座り心地」が良いと評価された. 座部パッドの硬度と体圧分布量との相関関係より,「座部全体」の接触面積が大きい座部パッドは「よく沈み込み,フィット感があり,圧迫感がなく,高級な」と,「座部全体」及び「臀部」の接触圧力が低い座部パッドは「座りやすい」と評価された. さらに,座部シートの表皮布及びパッドの反発弾性率が異なるシートに短時間着座しているときの「座り心地」,シートのクッション性能,表皮布の摩擦特性,着座中の体圧分布量について測定を行い,官能評価量と表皮布の力学的特性との相関関係を検討した.そして,表皮布とシートパッドの組合せが「座り心地」に及ぼす影響について考察した.その結果,次のことが明らかになった. (1)高反発な座部パッドを用いた座部シートほど「軟らかい」,「臀部や大腿部が沈み込む」,「ふわふわした」,「高級な」と評価された.表皮布にトリコットを貼り付けた座部シートは,ジャージを貼り付けた座部シートよりも「前後・左右に滑りにくい」と評価された.この結果は,トリコットの摩擦係数がジャージの摩擦係数よりも大きいことと一致している. (2)因子分析の結果より,短時間着座による「座り心地」は座部シートの「軟らかさ(反発弾性率に関係)」と「滑りやすさ(表皮布に関係)」で表された. (3)座部シートの「軟らかさ」は「座部全体」,「臀部」の接触面積と「臀部」の接触圧力に影響されることが分かった. (4)座部シートの「滑りやすさ」は,シート表面上の表皮布の「摩擦係数」に影響されることが分かった.
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Research Products
(2 results)