2005 Fiscal Year Annual Research Report
無形知識の承継を具現化する歴史情報統合システムの開発-タイ東北部居住史を中心に-
Project/Area Number |
15300081
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
永田 好克 大阪市立大学, 大学院・創造都市研究科, 助教授 (70208023)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新田 栄治 鹿児島大学, 法文学部, 教授 (00117532)
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Keywords | 国際研究者交流 / タイ国東北部 / 空間情報システム / 農村居住史 / 農村生業史 / EcoNETVIS / 社会考古学 / GPS |
Research Abstract |
本研究課題は平成12年度から14年度に実施した基盤研究「時空間情報システムでつなぐ過去と現在-タイ国東北部の居住史と現代農村社会-」の発展的継続である。今年度は、(1)農村居住史・生業史データベースの整備継続(2)歴史情報統合システムEcoNETVISの改良、を行った。 農村居住史・生業史データベースの整備継続では、(a)昨年度までにデジタル画像化を終了した1950年代の地形図などをEcoNETVISに統合し学術的基礎資料価値を高めること、(b)追加収集が望ましいと判断した1950年代航空写真の収集、(c)海外共同研究者Walailak Songsiriによる農村居住史・生業史に関する記述の加筆・修正、を行った。 EcoNETVISの改良では、(d)専用Webページに学術的な地点の地形図と航空写真を重ね合わせて提示するSite Viewerの追加、(e)GPSアンテナとノート型PCを用いた現地調査用簡易ナビゲーションシステムの試験開発と現地実験、を進めてきた。これらはともに成果還元の重要な手段であるとともに、社会学的現地調査を伴う研究分野に寄与するものになる。現地の若手研究者や学生らが学術的基礎資料を活用する環境を提供することは、無形知識の承継を具現化するという本研究課題の目的に適うものである。また異分野の研究者で共同で取り組んだ意義を海外共同研究者ともども再認識し、今後の中長期的な活動意欲の継続を狙うものでもある。 今年度は最終年度としてこのような活動に力を注いだため発表論文等なしになってしまったが、Webページhttp://pladaek.media.osaka-cu.ac.jp/econetvis/で(d)を公開中であり、また(e)についても今後現地の実験参加者を得ながら実用化を進めていく予定である。
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