2005 Fiscal Year Annual Research Report
プロテオーム解析データからの知識発見に関する情報科学的基礎付け
Project/Area Number |
15300099
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
宮野 悟 東京大学, 医科学研究所, 教授 (50128104)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大海 忍 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (20160046)
阿久津 達也 京都大学, 化学研究所, 教授 (90261859)
井元 清哉 東京大学, 医科学研究所, 助手 (10345027)
坂内 英夫 九州大学, 大学院・システム情報学研究院, 講師 (20323644)
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Keywords | タンパク質ネットワーク / 遺伝子ネットワーク / タンパク質相互作用情報 / タンパク質-RNA相互作用予測 / パスウェイモデリング |
Research Abstract |
プロテオーム・インフォマティクスとでもいうべき,情報解析のための基盤技術の創出を目的として,タンパク質が関与するネットワークの推定法及びそのモデル化とシミュレーションの研究を行い,以下の成果を得た. 1.ベイジアンネットワークとマルコフネットワークを組み合わせたモデルを構築することにより,タンパク質ネットワークの推定においてマイクロアレイ遺伝子発現データを利用し,より精度の高い推定を可能にする方式を開発した.ネットワークを探索するアルゴリズムを実装し,パン酵母の細胞周期に関するマイクロアレイデータとタンパク質相互作用データを用いて、遺伝子制御ネットワークとタンパク質ネットワークの同時推定計算機実験を行った結果,既知のものに関しては信頼性の高いネットワーク情報を推定できていることを確認した。また,この方式は,Y2Hよって得られたタンパク質相互作用データにおけるフォールスポジティブ情報の検出にも応用できるものである. 2.遺伝子p53,MDM2,p19ARFの制御関係についての情報とデータを文献に基づいて抽出し,ハイブリッド関数ペトリネットを用いてそれをタンパク質のインタラクションを含んだ動的モデルを構築した。そのモデルのシミュレーションの結果から,p53,MDM2,p19ARFがコンプレックスをっくると,それは転写活性をもっていることが示唆された。また,リカレントニューラルネットワークを用いてハイブリッドペトリネットで記述されたシステムの瓦解部位の予測法を開発した。 3.タンパク質においてRNAがインタラクションする残基を予測する方法を開発した.この方法は重み付プロファイルに基づいたものでニューラルネットワークを用いて学習をするものである.
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