2005 Fiscal Year Annual Research Report
パルボウイルス関連疾患の病態モデルマウスの開発と病態発現メカニズム
Project/Area Number |
15300139
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
八神 健一 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (40166476)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉山 文博 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 助教授 (90226481)
國田 智 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (10195472)
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Keywords | パルボウイルス / NS / 精子形成 / トランスジェニックマウス |
Research Abstract |
パルボウイルス関連疾患の病態発現とウイルス初期タンパクであるNSの関連が疑われているが、そのメカニズムは未解明である。パルボウイルス関連疾患の病態を解明するためのモデル動物として、NSの発現制御を行うP4プロモーター下流にEGFPを連結しトランスジェニック(Tg)マウスTg(P4-EGFP)を作製し、RT-PCR及びFACSにより主要組織におけるEGFPの発現を観察した。その結果、解析した4lineのいずれにおいても精巣でEGFPの発現が認められ、FACS解析によるEGFP陽性細胞の割合が最も高いline 6で免疫染色の結果、EGFPは精母細胞で特異的に発現することが確認された。このことから、パルボウイルスの精子形成への影響が示唆された。 一方、tetracyclineによる誘導的発現システムを利用し、tetracyclineに反応するregulator遺伝子とNS遺伝子をCMV promoter下で発現させる融合遺伝子(tet-NS)を導入したマウスTg(tet-NS)3line、tetracycline依存転写調節因子(rtTA)を導入したマウスTg(rtTA)17lineを作製した。交配により両遺伝子をもつマウスを得て、tetracycline投与後に主要組織におけるNSの発現をRT-PCRで確認した。腎臓、小腸、骨格筋で誘導的発現がみられたが、明確な病態は示さなかった。また、Tg(tet-NS)(line10)をBALB/cマウスにバッククロスしたところ、旋回運動を示す個体が出現した。このマウスは脳梁の欠損が見られ、導入遺伝子による挿入突然変異もしくはNSの発現リークによる異常と考えられた。FISH解析により遺伝子の挿入部位はchr18のB1〜B3領域であることが明らかとなった。
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Research Products
(2 results)