2003 Fiscal Year Annual Research Report
合目的造形が可能な新規生分解性硬軟材料の開発と再生医学への応用
Project/Area Number |
15300167
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
青柳 隆夫 鹿児島大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (40277132)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山元 和哉 鹿児島大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (40347084)
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Keywords | 温度応答性 / ポリマー / 生分解性 / ポリイソプロピルアクリルアミド / 接着因子 / 細胞培養 / 分岐ポリマー |
Research Abstract |
生分解性と温度応答性を有するハイドロゲルを三次元マトリックスとして用いるための設計を行った。この設計の方針は、最終的に合成されるハイドロゲルが温度応答性を発揮するためには、プレポリマーの段階でも敏感な温度応答性を発現する必要があると考え、それぞれポリアミノ酸連鎖(AlaとGlyとの共重合体)を有するIPAAm-AIPAAmコポリマーおよびカルボキシル基が活性化されたIPAAm-CIPAAmコポリマーを用いた。これらの水溶液を混合するだけでゲル化が進行し,得られゲルは37℃付近で明確な体積相転移温度を示した。さらにその相転移温度を挟んだ酵素分解性を調べたところ、ゲルが十分膨潤する25℃においてはゲルの分解が観察された。 水酸基の数がそれぞれ1,2,3,4のブタノール、テトラメチレングリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールを開始剤として、オクタン酸スズ触媒存在下、カプロラクトンのバルク重合を行った。得られたポリマーの^1H-NMR測定の結果、開始剤とカプロラクトンの混合比を変化させることにより、連鎖長の制御が可能であった。また、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる分子量の測定を行った結果、分岐数が増加するに従って^1H-NMR測定から得られた平均重合度と異なる値を示した。これは、分岐数が増えると架橋点近傍の運動性に乏しいプロトンの割合が増加するためであると考えられた。得られた分岐型ポリマーに光架橋が可能なアクリロイル基を導入するために、アクリル酸クロリドと反応させた。このマクロモノマーのキシレン溶液を2枚のガラス板に挟み、光増感剤存在下で光照射を行ったところ架橋が進行することが確認された。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] T.Yoshida: "Newly Designed Hydrogel with both Sensitive Thermo-response and Biodegradability"Journal of Polymer Science, Polymer Chemistry. 41(6). 779-787 (2003)
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[Publications] M.Ebara: "Copolymerization of 2-Carboxyisopropylacrylamide with N-Isopropylecrylamide Accelerates Cell Detachment from Grafted Surfaces by Reducing Temperature"Biomacromolecules. 4. 344-349 (2003)
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[Publications] M.Ebara: "Temperature-Responsive Cell Culture Surfaces Enable "On-Off" Affinity Control between Cell Integrins and RGDS Ligands"Biomacromolecules. (印刷中). (2004)
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[Publications] 青柳 隆夫: "バイオエンジニアリングマテリアル(多分岐分子鎖型生分解性ポリマー)"フロンティア出版(印刷中). (2004)