2004 Fiscal Year Annual Research Report
合目的造形が可能な新規生分解性硬軟材料の開発と再生医学への応用
Project/Area Number |
15300167
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
青柳 隆夫 鹿児島大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (40277132)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山元 和哉 鹿児島大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (40347084)
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Keywords | 温度応答性 / イソプロピルアクリルアミド / 再生医学 / 細胞培養 / 足場材料 / ポリラクチド / 分岐ポリマー / ポリカプロラクトン |
Research Abstract |
昨年度確立したマクロモノマー法による架橋膜の作成法を用いてカプロラクトンとラクチドとの共重合体架橋膜を調製した。それぞれの組成を変化させることにより、力学的強度の異なる架橋膜の調製に成功した。再生医学のscaffold材料として用いるためには、細胞接着性に優れていることが必須である。そこで、ライン化されたHeLa細胞をモデルとして細胞接着性試験を行った。これに先立ち、一般のラクチド系の材料は細胞接着性が乏しいことが知られているため、アルカリ加水分解によって表面の親水性を高める処理を行った。水滴法による接触角測定を行って、親水性が向上していることを確認した。これらの材料を細胞接着性試験に供した。24時間後の接着細胞の様子を位相差顕微鏡で観察した結果、アルカリ処理、未処理ともコントロールとして用いた細胞培養用ポリスチレン性ディッシュの場合と比較して変化はなく、よく進展し増殖していることが確認された。今後、サイトカイン類の固定化を可能にする極性基の導入について検討する。 軟材料については、一級アミノ基、3級アミノ基(ジメチルアミノ基)または水酸基を有するイソプロピルアクリルアミド型のモノマーを合成し、イソプロピルアクリルアミドとの共重合を組成を変化させながら行った。いずれの共重合体についても大変明確な相転移挙動を示すことが確認された。また、水酸基を有する共重合体系では、反応性比も算出し理想共重合反応が進行していることも確認した。細胞との親和性を向上させることが期待でき、さらにはサイトカイン類がイオン低な相互作用によって固定化できると考えている。
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Research Products
(3 results)