2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15300169
|
Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
中山 淑 上智大学, 理工学部, 教授 (00053653)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小関 健 上智大学, 理工学部, 教授 (40245791)
藤井 麻美子 上智大学, 理工学部, 講師 (20173396)
福田 恵子 東京都立航空工業高等専門学校, 電子工学科, 助教授 (70396266)
|
Keywords | 近赤外光機器 / 脳活動 / 拡散反射型光CT / 3次元再構成 / MP一般逆行列 / 深さ適応正則化 |
Research Abstract |
代表的な医用近赤外光機器として頭部に装着して観測されるヘモグロビン循環情報から大脳皮質の賦活を観測するものがあるが、現在は2次元的なトポグラムしか得られず深さ方向の分解能がないために皮膚循環の影響を回避できない。本研究では現在の商用機とほぼ同じ光源・検出器系で、深さ分解能を有する循環機能情報を毎秒数フレーム程度で画像化する装置の実現可能性を実験的に示すことを目標とする。 体表に光源、検出器を2次元配列する計測モデルについてMP一般逆行列による吸収係数変化3次元再構成の研究をすすめてきたが、本年度はまず懸案であった再構成感度の深さ依存性を解決する手法として深さ適応型正則化を考案し、その有効性をシミュレーションで確認した。これまでの本研究成果を総合して、空間分解能、再構成画像ノイズ、再構成範囲、再構成感度の空間的一様性などの性能指標相互の取引関係が明らかになり、要求される仕様に応じて最良の光源-検出器配置、再構成範囲の決定、性能限界の予測が可能になった。一方、本研究費で購入された光トポグラフィ装置内部に手を加えて、同じく本研究費で購入されたA/D変換装置で受光信号及び光源変調信号を取得し、オフラインでソフトウェア(Mathematica)による復調、平均処理を行い、ファントム実験でほぼ理論どおりの検出感度空間分布特性をもつことを確かめた。以上の理論、実験両面からの検討をもとに、皮膚循環の影響を最小化した実用的な大脳皮質活動画像化装置の設計指針が得られた。現有の10組の2波長レーザー・ファイバー光源系、8組のファイバー・APD検出器系により、頭皮表面から10mmの深さに想定した大脳皮質4cm×4cmの再構成面において空間分解能1cm程度の再構成画像を皮膚循環による不要信号を20dB程度抑圧して実現するシステムが設計された。現有のPCシステムで100秒間のデータ取得が可能である。
|
Research Products
(6 results)