2003 Fiscal Year Annual Research Report
界面移行法による血中投与可能なナノ粒子のインテリジェント化
Project/Area Number |
15300171
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
武岡 真司 早稲田大学, 理工学部, 助教授 (20222094)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺村 裕治 日本学術振興会, 特別研究員(DC)
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Keywords | 薬物伝達システム / バイオコンジュケイト / 生体適合材料 / 生体機能材料 / 生体関連高分子化学 / 機能性高分子化学 / インテリジェント材料 / 核酸・蛋白質・糖化学 |
Research Abstract |
本研究では、人工赤血球や人工血小板の開発で集積してきた知見を利用して、これらナノ粒子の表面にレセプター蛋白質やペプチドあるいは糖鎖などのリガンドからなる認識部位を簡便な方法にて担持させてインテリジェント化させる方法を確立し、治療に有効なナノ粒子の構築を目指す。本年度は、2本鎖を持つアミノ酸型脂質を量合成し、これを固相合成法によりオリゴペプチドやオリゴ糖にコンジュゲイトする方法を検討し、2本鎖、4本鎖を持つポリエチレングリコール(PEG)脂質の合成に見通しを立てた。更に、片末端マレイミド基、もう片末端スクシンイミド基を持つポリエチレングリコールを使用して、PEG脂質の量合成を行い、これをリン脂質小胞体に導入した後表面に認識部位を導入させる方法、アルブミンの重合体やアルブミンを被覆したラテックスビーズの表面にジスルフィド結合にて認識部位をコンジュゲートする方法を確立した。 また、温度応答性微粒子の疎水性表面に蛍光脂質分子を担持させ、温度低下に伴う表面親水化を利用して蛍光脂質分子を水相に瞬時に放出させて、共存させたリン脂質小胞体表面に移行させる方法を確認し、認視識部位を予めコンジュゲートさせたPEG脂質への適応への準備を完了させた。生理活性物質であるリポポリサッカライド(LPS)を担持させた温度応答性微粒子について、これを界面活性剤を用いて定量する方法と温度変化にて水相にLPSを放出させて従来法にて定量する方法とを比較して、小胞体への界面移行現象に関する知見を得た。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 久本秀治, 酒井宏水, 福富一平, 宗慶太郎, 武岡真司, 土田英俊: "酸素輸液ヘモグロビン小胞体に混在するリポポリサッカライドの定量法"人工血液. 11巻3号. 173-178 (2003)
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[Publications] Sakai H, Hisamoto S, Fukutomi I, Sou K, Takeoka S, Tsuchida E: "Detection of lipopolysaccharide in hemoglobin-vesicles by Limulus amebocytelysate test with kinetic-turbidimetric gel clotting analysis"J Pharm Sci.. 93(2). 310-321 (2004)
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[Publications] Takeoka S, Okamura Y, Teramura Y: "Function of fibrinogen gamma-chain dodecapeptide-conjugated latex beads under flow."Biochem Biophys Res Commun.. 312(3). 773-779 (2003)
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[Publications] 岡村陽介, 寺村裕治, 武岡真司: "フィブリノーゲンγ鎖ドデカペプチド結合粒子の血小板代替物の展開"人工血液. 11巻4号. 205-210 (2003)