2004 Fiscal Year Annual Research Report
超音波造影法による乳癌のセンチネル(見張り)リンパ節同定法の研究
Project/Area Number |
15300186
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
尾本 きよか 自治医科大学, 医学部, 講師 (90306118)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷口 信行 自治医科大学, 医学部, 助教授 (10245053)
伊東 紘一 自治医科大学, 医学部, 教授 (60095007)
穂積 康夫 自治医科大学, 医学部, 講師 (50260831)
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Keywords | 乳癌 / リンパ節移 / センチネルリンパ節 / 超音波造影法 / 超音波造影剤 / アルブミン |
Research Abstract |
・現在、主として行われているセンチネルリンパ節同定法は、放射性同位元素を用いたガンマプローブ法とインジゴカルミンなどを用いた色素法である。ガンマプローブ法は精度は高いが、装置・機器が高額であり、さらに放射線被爆の問題を絶えず抱えている。一方色素法は、操作に熟練を要するなどの理由から、これらの方法は全国的に普及するには至っていない。 ・そこで我々は、容易に・短時間で・低侵襲的なセンチネルリンパ節の同定法の開発を目指して、超音波造影剤を利用した超音波画像による新たなセンチネルリンパ節同定法について研究を開始した。 ・初年度(平成15年)は、利用可能と考えられる複数の超音波造影剤(レボビスト)や薬剤(アルブミン、ヘスパンダー、イントラファットなど)を使用して、動物実験(ブタ)を行った。その結果、アルブミンやヘスパンダーが有用であると考えられた。 ・次年度(平成16年)は、まずアルブミンを超音波造影剤として用い、ヒト乳癌患者において臨床検討を行った。本学倫理委員会にて承認を得ており、施行にあたっては患者のインフォームド・コンセントの得られたときのみ行った。その結果少数例ではあるが、超音波で造影されて観察されたリンパ節を確認できており、有効なセンチネルリンパ節同定法であることが示唆された。このことを日本超音波医学会 第77回学術集会(宇都宮、平成16年5月18日)にて発表した。 ・また現在、本法の有効性を証明するために、他の同定法(ガンマプローブ法、色素法)も同時に施行し、比較検討しているところである。
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