2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15300202
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
吉峰 俊樹 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (00201046)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福田 淳 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (90028598)
田野 保雄 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (80093433)
不二門 尚 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (50243233)
八木 哲也 大阪大学, 工学研究科, 教授 (50183976)
加藤 天美 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (00233776)
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Keywords | 人工視覚 / 脳皮質インプラント / 電気刺激 / 視覚再建 / 視覚障害 / 脳磁図 / 開口合成法 / 経頭蓋磁気刺激 |
Research Abstract |
1)ラットを用いた視覚野刺激・多点計測実験 ラットを用いて、視覚野に置いた多極微小電極より、網膜光刺激に対する視覚関連領野の反応を、マルチチャンネル電極神経信号収集システムを使用して計測した。網膜光刺激に対する反応と、一次視覚野脳皮質電気刺激に対する反応とを、スパイク解析にて比較し、その相似点と相違点を明らかにすることにより、適切な電極刺激方法を検討した。刺激はともに単発刺激を行った。 その結果、網膜光刺激での多点計測にてspikeの収率は28.2±17.9%と高い値が得られた。Perievent histogramを用いたスパイク潜時の解析から、網膜光刺激では一次視覚野と高次視覚野の2タイプの誘発スパイクパターンを認めたが、一次視覚野への双極電気刺激では高次視覚野パターンのみを認めた。Joint PSTHを用いた解析では網膜光刺激、後頭葉電気刺激共に複数の機能結合群を認め、その空間分布には部分的類似性を認めた。これらの結果から、後頭葉の単発パルス刺激は網膜光刺激とは部分的に類似した高次視覚野の神経活動を誘発するが、今後至適な電気刺激方法をさらに工夫する必要があると考えられた。 2)後頭葉への経頭蓋磁気刺激による視覚野マッピング 健常人に対する人工的視覚誘発を非侵襲的に行い、人工視覚の基礎的データとするため、ナビゲーションガイド下に後頭葉経頭蓋磁気刺激による視覚野マッピングを行った。その結果、経頭蓋磁気刺激にてphospheneなどの誘発視覚が再現性よく得られ、誘発視覚の位置・性状は刺激部位の機能・解剖相関をよく反映することがわかった。 3)視覚障害者に対する脳磁図計測 さらに、臨床応用への基礎的データ収集を目的として、開口合成脳磁図法を用いて、視覚障害者に対して視覚刺激課題による脳組織の局所脳律動変化(事象関連同期/脱同期)を非侵襲的に計測し、さらに視覚関連領野の自発的脳神経活動を定量評価している。
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Research Products
(7 results)