2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15300202
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
吉峰 俊樹 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (00201046)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田野 保雄 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (80093433)
不二門 尚 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (50243233)
八木 哲也 大阪大学, 工学系研究科, 教授 (50183976)
加藤 天美 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (00233776)
平田 雅之 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (30372626)
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Keywords | 視覚再建 / 電気刺激 / 脳皮質インプラント / 経頭蓋磁気刺激 / 脳磁図 |
Research Abstract |
1)動物実験による視覚野刺激・多点計測実験 脳皮質多点電極計測を行い、網膜光刺激と脳皮質電気刺激とを比較した。その結果一次視覚野への単発パルス電気刺激にて周囲視覚野にスパイクを誘発できた。さらにJoint PSTHを用いたスパイク解析により、誘発スパイク間の機能結合の空間分布は網膜光刺激時と脳電気刺激時とで類似した分布になりうることを明らかにした。しかしスパイクを誘発できる刺激条件は一定しておらず、今後至適な電気刺激方法を探索する必要があると考えられた。 2)ヒトに対する後頭葉経皮的磁気刺激(TMS)による誘発視覚の定量的計測 ナビゲーションガイド下に後頭葉視覚野にTMSを行い、誘発視覚の性状を定量的に計測した。対象は健常者および視覚障害者。単発刺激・高頻度刺激を行った。その結果健常者ではTMSにてphospheneなどの誘発視覚が再現性よく得られ、その位置・性状は刺激部位の機能解剖相関によく一致した。後頭葉脳梗塞による視野障害患者では、視野の辺縁に誘発視覚が得られる傾向にあるものの、現有する視機能を明らかに上回る視覚は得られなかった。本法を視覚再建の治療適応判定法に応用するために、さらにデータを蓄積する必要がある。 3)健常者・視覚障害者に対する視覚野の脳磁図計測 大脳視覚機能評価法の開発を目的として、開口合成脳磁図法を用いて健常者・視覚障害者に対し全視野Pattern reversal刺激時の局所脳律動変化を定量評価した。また1/4視野刺激での至適刺激条件を探索した。その結果健常者ではγ帯域の同期、α、β帯域の脱同期活動が後頭葉視覚野に安定して認められたが、視覚障害者では病変の影響により局在・周波数帯域が鋭敏にシフトすることが明らかになった。しかし1/4視野刺激は機能解剖相関に一致した結果は必ずしも得られず、さらに至適課題の設定、解析法の改善が必要と考えられた。
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Research Products
(6 results)