2003 Fiscal Year Annual Research Report
磁気刺激の脳卒中片マヒ回復と運動学習への促進効果―運動学および電気生理学的検討―
Project/Area Number |
15300206
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
川平 和美 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (20117493)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
余 永 鹿児島大学, 工学部, 助教授 (20284903)
辻尾 昇三 鹿児島大学, 工学部, 教授 (40081252)
田中 信行 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (40041454)
下堂薗 恵 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (30325782)
衛藤 誠二 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (70295244)
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Keywords | リハビリテーション医学 / 脳卒中 / 片麻痺 / 経頭蓋磁気刺激 / 促通手技 / 訓練支援システム / 運動学習 / 視覚運動課題 |
Research Abstract |
片麻痺の回復には新たな神経路の再建・強化が必要である。効率良く神経路の再建・強化を図るためには、経頭蓋磁気刺激を用いて脳の可塑性を高め、同時に「選択的運動の促通反復法」によって麻痺肢の随意運動に関与している神経路を選択的に興奮させることである。 1)「経頭蓋磁気刺激」と「選択的運動の促通刺激」とを連動して行えるコンピュタープログラムの基本設計を行っている。 手指に装着した角度計からの入力をトリガーにして、麻痺手指が特定の肢位になった時に経頭蓋磁気刺激を与えることが出来るように、コンピュタープログラムと機材の調整を行うと同時に、陳旧例を対象にして、頻回に磁気刺激を与えた後に促通反復療法を行い、適切な刺激回数や促通反復の回数を検討している。 器機の調整が終わり次第、麻痺の自然回復が期待出来ない慢性期の脳卒中片麻痺患者を対象にクロスオバー法を用いて、経頭蓋磁気刺激法と促通反復法の有効性の確認を行う予定である。 2)非損傷半球を用いた運動学習促進法の検討 片麻痺肢の機能回復は運動学習としての側面も持つので、経頭蓋磁気刺激を用いて運動学習を促進出来ないかを検討している。 運動学習を促進効果を評価する目的で、視覚運動課題を用いる予定であるが、同じ視覚運動課題で学習効果を反復して評価できるように、運動学習阻害課題の効果の確認を行っている。幾つかの学習阻害課題の有効性を確認するとともに、径頭蓋磁気刺激を与えても学習阻害を起こさない領域を確認した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Kazumi KAWAHIRA: "Addition of Intensive Repetition of Facilitation Exercise to Multidisciplinary Rehabilitation Promotes Motor Functional Recovery of the Hemiplegic Lower Limb"The Journal of Rehabilitation Medicine. (In press).
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[Publications] 川平 和美: "非麻痺肢の運動技能障害"総合リハビリテーション. 31. 1121-1126 (2003)