2005 Fiscal Year Annual Research Report
実践的力量を形成する体育教師教育プログラム開発のための実証的研究
Project/Area Number |
15300214
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
木原 成一郎 広島大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (20214851)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
刈谷 三郎 高知大学, 教育学部, 教授 (00136368)
徳永 隆治 安田女子大学, 文学部, 教授 (60310843)
平井 章 島根大学, 教育学部, 教授 (30165146)
梅野 圭史 鳴門教育大学, 学校教育学部, 教授 (30263875)
日野 克博 愛媛大学, 教育学部, 助教授 (40304662)
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Keywords | 体育教師教育プログラム / 実践的力量 / 教員養成 / 教育実習 / 初任者研修 / 出来事 / 体育授業に関する心配 / 実践的知識 |
Research Abstract |
本年度は研究の総括とそれに必要な作業を中心に行い以下の成果を得た。 (1)研究分担者が所属する教員養成学部及び教員養成大学の中学校教員養成コースの教育実習生を対象に、教育実習の事前と事後に5段階評定尺度法による質問紙による体育授業に関する心配事の調査を実施した。この質問紙の結果を集計して分析し得られた知見をまとめた。そして小学校教員養成コースの教育実習生を対象に昨年度実施した体育授業に関する心配事の調査結果と比較し、小学校教員養成コースと中学校教員養成コースの学生が必要としている援助の特徴を明らかにした。主要な点は以下のとおりである。 1)教育実習の体育指導の実態について ・小学校教育実習生の半数は,体育に関する指導経験や授業計画づくり,指導案の作成,授業反省会を経験していなかった. ・中学校教育実習では,指導経験とともに授業観察や授業反省会への参加頻度が多くなっていた. 2)教育実習前後の意識の変容について ・小学校教育実習生,中学校教育実習生ともに「一人ひとりの子ども把握」「運動の苦手な子どもへの配慮」への心配が実習前後とも高くなっていた. ・小学校教育実習では,「一人ひとりの子ども把握」「子ども同士の協力的関係」等の子どもに関連した内容で実習前後に有意差がみられあった. ・中学校教育実習では,実習後に有意に心配が増した項目はみられなかった. (2)研究打ち合わせ会を開催し、これまで得られた知見を総合的に討議し、実践的力量を形成する体育教師教育プログラム案を作成するための視点を提案した。そこでは特に、学部段階の教員養成プログラムに関して、子どもと直接ふれあう実践経験や臨床経験を大切にしながら,3年次に実施される教育実習を核に教育体験活動や大学授業との連携を具体化させた教員養成カリキュラムの体系化が課題とされた.また初任者研修段階での教師教育プログラムに関しては、体育の授業に関する初任者への援助は、初任者が真似たり工夫したりできるモデルを同僚が見せる日常的な学校での援助という方法が効果的であるとされた。 (3)以上の研究成果について第10回体育科教育学会で発表するとともに最終報告書を作成した。
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Research Products
(7 results)