2005 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者の生活機能の維持及び増進を目的とした介入プログラムの開発と評価
Project/Area Number |
15300236
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Research Institution | Tohoku Bunka Gakuen University |
Principal Investigator |
芳賀 博 東北文化学園大学, 大学院・健康社会システム研究科, 教授 (00132902)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安村 誠司 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (50220158)
新野 直明 桜美林大学, 大学院・国際学研究科, 教授 (40201686)
長田 久雄 桜美林大学, 大学院・国際学研究科, 教授 (60150877)
熊谷 修 人間総合科学大学, 人間科学部, 教授 (80260305)
植木 章三 東北文化学園大学, 医療福祉学部, 教授 (00241802)
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Keywords | 生活機能 / 高齢者 / 介護予防 / 転倒 / 閉じこもり / 低栄養 / 介入研究 |
Research Abstract |
本研究では、高齢者の活動能力全般を生活機能と定義し、これらの機能の維持・増進を目的とした地域介入プログラムを開発し、その効果評価を行うことを目的としている。今年度は研究の3年目にあたり、介入プログラムの継続と評価のための追跡調査を行った。 1.追跡調査:宮城県北部の登米市米山町(介入地区)、大郷町(対照地区)の70〜86歳の高齢者(各々1,804人、1,676人)を対象とし、追跡調査を行った。調査は平成17年8月〜10月に行われた。調査内容は、面接調査(移動能力、老研式活動能力、生活体力、生活習慣、主観的健康度、転倒とその状況、外出頻度、QOL関連指標、役割、社会参加など)と体力測定(長座位立ち上がり時間、開眼片足立ち、歩行機能、UP&GOなど)から成る。調査への参加人数は、米山町1,489人、大郷町954人であった。 2.要介護予防(転倒予防、閉じこもり予防、低栄養予防、高齢者の役割づくり)に関する介入:ボランティアリーダー定例会を前年度同様1回/月の頻度で実施し、情報提供を行った。また、各集会所においてボランティアリーダーを中心とした体操・レク・情報提供(おたのしみ会)を行っている。平成18年2月に36の全集会所にて転倒予防健診の結果報告会を行った。その際に低栄養予防のための食事の試食会および口腔ケアの基礎知識について情報提供を行なった。 3.主な成績 1)生活機能の変化:生活機能を表す老研式活動能力指標得点の平均の変化は、平成15年→平成17年では米山11.31→11.23、大郷11.53→11.29と変化した。米山は有意な変化は見られなかったが、大郷は有意に低下した。 2)閉じこもり状況の変化:外出状況が週に1回未満の閉じこもりの発生率は、平成15年→平成17年では米山8.0%→13.7%、大郷13.2%→12.2%と変化した。 3)食品の多様性得点の変化:高齢者の食品摂取の多様性得点の変化は、平成15年→平成17年では米山6.0→6.4と有意に増加し、大郷6.0→5.8と有意に減少した。 4)精神的健康の変化:抑うつ度を示すGeriatric Depression Scale(GDS-15点)の得点の変化は、平成15年→平成17年では米山3.99→4.00、大郷3.28→3.41と大郷に0.13点の低下がみられたが、有意ではなかった。
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Research Products
(5 results)