2005 Fiscal Year Annual Research Report
健康行動理論に基づく効率的な生活習慣病予防プログラムの開発及び経済的評価
Project/Area Number |
15300237
|
Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
武藤 孝司 獨協医科大学, 医学部, 教授 (30209986)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 充代 獨協医科大学, 医学部, 助手 (00316580)
春山 康夫 獨協医科大学, 医学部, 助手 (20406185)
福田 洋 順天堂大学, 医学部, 講師 (70384120)
|
Keywords | 生活習慣病 / 健康行動理論 / 予防 / 健康教育 / 経済的評価 / ステージ理論 / PRECEDEモデル / 社会的学習理論 |
Research Abstract |
本研究の最終年度にあたる平成17年度には、平成16年度に実施した生活習慣病予防プログラムの評価を実施した。対象者はいずれも耐糖能異常、高血圧、高脂血症、肥満のいずれかを有しており、医療機関で薬物治療を受けていない30歳〜59歳の男性従業員である。評価デザインは比較対照群を設けた準実験デザインとし、比較対照群は同じ企業内の性・年齢をマッチした従業員とした。営業職場における介入では、33人の営業職に対して生活習慣自己評価票を用い個別面接方式で一人約40分の保健指導を実施し、その2カ月後にEメール又は電話によりフォローアップを実施した。43人の比較対照群に対しては社内便等で生活習慣病予防に関する情報提供を行った。フォローアップの6か月後の評価では、血清総コレステロールが介入群において有意に低下していた。技術系職場では、介入対象である19人の社員の配偶者に対して集団指導方式で2時間の栄養指導を中心とした保健指導を実施した。その2か月後に、配偶者に対して電話によりフォローアップを行った。19人の比較対照群に対しては、保健師が社員本人に対して健康診断後に約10分間、生活習慣病予防に関する保健指導を行った。介入の約1年後の評価では血清総コレステロールが介入群において有意に低下していた。生産職場では50人に対して生活習慣自己評価票を用い、個別面接方式で一人約30分の保健指導を実施し、2カ月後に再び個別面接方式で一人約20分のフォローアップを実施した。50人の比較対照群に対しては、保健師が健康診断後に約10分間、生活習慣病予防に関する保健指導を行った。介入の約1年後の評価では有意に改善した項目はなかった。経済的評価では費用効果分析を行ったところ、対照プログラムに比較して顕著に効率的な結果は得られなかった。感受性分析の結果、さらに安価で効果的なプログラムを開発する必要性が示唆された。
|