2004 Fiscal Year Annual Research Report
食後高脂血症に影響を及ぼす食事由来因子の探索および作用メカニズムの解明
Project/Area Number |
15300252
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
近藤 和雄 お茶の水女子大学, 生活環境研究センター, 教授 (30153711)
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Keywords | 食後高脂血症 / 脂肪負荷 / Caco-2細胞 / 透過実験 / レモンフラボノイド / エリオシトリン |
Research Abstract |
近年、食後高脂血症の動脈硬化症進展因子としての役割に注目が集まっている。そこで初年度では、油脂の種類、含量の異なる三種類のマヨネーズについて、負荷試験を行なった。負荷後、TGの時間曲線下面積(IAUC : Incremental Area Under the Curve)は、TGマヨネーズ(血清TG:75.6±11.03、カイロミクロン-TG:9.7±1.76)に比較して、TGハ-フマヨネーズでは、血清TG、カイロミクロンの上昇が有意に抑制されたこと(血清TG:44.5±13.15、カイロミクロン-TG:4.1±0.56)、DGマヨネーズでは、TGマヨネーズと比較して、カイロミクロンの上昇がみられたこと、また、脂肪負荷食と緑茶を同時に摂取すると、カイロミクロンのTG濃度の上昇が有意に抑制された(p=0.0093)ことを明らかにした。 そこで、2年度では緑茶に加えてレモンに関して、食後の高脂症に及ぼす影響を検討するとともに、Caco-2細胞を用いて透過試験を行った。 この結果、脂肪負荷食とレモンを同時に摂取させると、食後のTG、カイロミクロン-TGの増加は有意に抑制または遅延することが明らかとなった。レモンフラボノイドならびにレモンから抽出したエリオシトリン投与においても同様の結果を示すことから、レモン中に含まれるエリオシトリンを主体としたレモンフラボノイドが脂肪負荷後のTG増加を何らかの機序で抑制していることが明らかとなった。 そこで、この機序を明らかにするため、Caco-2細胞を用いて透過実験を行ない、腸管での吸収抑制作用の有無を現在検討中である。3年度以降さらにその詳細について検討を加える。
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