2003 Fiscal Year Annual Research Report
東アジア地域における青銅器文化の移入と変容および流通に関する多角的比較研究
Project/Area Number |
15300296
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | National Museum of Japanese History |
Principal Investigator |
齋藤 努 国立歴史民俗博物館, 情報資料研究部, 助教授 (50205663)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤尾 慎一郎 国立歴史民俗博物館, 考古研究部, 助教授 (30190010)
西谷 大 国立歴史民俗博物館, 考古研究部, 助教授 (50218161)
今村 峯雄 国立歴史民俗博物館, 情報資料研究部, 教授 (10011701)
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Keywords | 雲南省 / 銅鼓 / 青銅器 / 鉛同位体比 / 韓国 / 古墳 / 馬具 / 馬形帯鉤 |
Research Abstract |
中国との共同研究に関しては、日本側研究者が雲南省文物考古研究所を訪れ、中国側研究者と共同で今後の研究計画について議論するとともに、現地調査を行い化学分析に適当な資料の予備選定を行った。ベトナム、タイなどアジアの他の地域との関連性を明らかにするために、主として銅鼓を対象とし、年代による型式ごとに区分して系統的に調査する必要があることが合意された。ただし、分析用試料採取については、中国側研究機関と調整がなお必要であり、次年度以降に継続して交渉を行うこととなった。 韓国との共同研究に関しては、日本側研究者が韓国慶尚大學校博物館等を訪れ、調査対象資料の選定および分析試料の採取を行った。その後、韓国側研究者が来日し、その試料の分析結果について共同で検討を加え、関西方面の古墳から出土している朝鮮半島製と考えられる資料の調査を行った。今年度は陝川玉田古墳群出土青銅器、韓国・日本出土の馬形帯鉤、生草9号墳出土青銅器、景山里1号墳出土青銅器を対象として検討を加え、百済系と伽耶系の資料では異なる産地の原料が使用されている可能性があること、これまで分析を行った馬形帯鉤は伽耶系資料のデータに比較的近いことがわかった。今後は、これまで韓国資料の調査経験の豊富な研究者(専修大学・土生田純之教授、岡山理科大学・亀田修一教授、東京大学海外研究者・鄭仁盛氏など)に加わっていただき、考古学的な検討結果から伽耶との関連性が考えられる日本国内の古墳出土の馬形帯鉤の分析例を増やしていくことと、年代の比較的はっきり推定できる馬具も調査対象として視野に入れること、鉛同位体比分析の他に金めっきの製作技法の分析も行うこと、慶尚南道など韓国の他の地域の出土資料の調査も進めていくこと、などの計画が立てられた。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 齋藤 努: "鉛同位体比産地推定法とデータの解釈について"国立歴史民俗博物館研究報告. 108. 257-278 (2003)
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[Publications] 齋藤 努: "川東車塚古墳出土青銅鏡片の鉛同位体比測定結果"川東車塚古墳の研究 発掘調査報告書. 239-241 (2004)
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[Publications] 西谷 大: "海南島と雲南の農耕民-自然の持続的利用の可能性-"UP. 371. 20-24 (2003)
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[Publications] 西谷 大: "自然環境の変化と生活適応戦略"中国・海南島. 53-93 (2004)
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[Publications] 藤尾 慎一郎: "鉄と出会った日本列島の人々-本格的製錬開始以前-"近世たたら製鉄の歴史. 2-22 (2003)
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[Publications] 藤尾 慎一郎: "弥生時代の鉄"国立歴史民俗博物館研究報告. 110(印刷中). (2004)
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[Publications] 藤尾 慎一郎: "弥生変革期の考古学"同成社. 260 (2003)