2005 Fiscal Year Annual Research Report
住民参加による再生可能エネルギー普及とその地域社会への影響に関する研究
Project/Area Number |
15310028
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
和田 武 立命館大学, 産業社会学部, 教授 (40261002)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 歩 立命館大学, 産業社会学部, 助教授 (10278484)
和田 幸子 名古屋学院大学, 外国語学部, 教授 (80220953)
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Keywords | 再生可能エネルギー / 住民参加 / 市民共同発電所 / 社会変容 / ドイツ / バイオディーゼル燃料 / 再生可能エネルギー普及論 / 社会発展論 |
Research Abstract |
本年度は、住民参加による再生可能エネルギー普及とそれがもたらす地域社会への影響に関して、ドイツと日本国内での追加的事例調査を実施するとともに、再生可能エネルギー普及論と社会発展論に関する理論研究を継続して実施した。 ドイツ調査は、2005年8月から9月にかけて実施し、改正「再生可能エネルギー法」の下でのシュレスヴィッヒホルシュタイン州における再生可能エネルギー普及政策と普及状況、同州北フリースランド地域での住民共同風力発電所や太陽光発電所の継続調査を行うとともに、新たにバイオディーゼル燃料に関して、連邦農業研究所や製造会社、エンジン開発会社、菜の花栽培農家などを訪問調査し、研究開発動向、利用状況、原料生産状況の把握に努めた。また、100%再生可能エネルギーの地域づくりを進めているニーダーザクセン州リュウヒョウーダンネンベルグ(Luechow-Dannennberg)郡の多様な再生可能エネルギー普及活動の調査を行い、その現状と社会変容の一端を把握できた。 国内では、市民共同発電所の現段階についての全般的な調査を実施するとともに、今年度は住民主導での廃食油回収とそれを原料とするバイオディーゼル燃料利用についての京都府下や滋賀県下での取り組みについての調査を実施した。 これまでの研究成果のうち、インドの調査とその分析結果および日本の市民共同発電所調査結果を日本環境学会等で口頭発表した。理論研究では、再生可能エネルギー普及論をほぼ完成させ、著書としてまとめ、出版する準備を進めている。再生可能エネルギー普及と社会発展の関係についても、現段階でのまとめを論文として公表した。
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