2005 Fiscal Year Annual Research Report
CYP1A1遺伝子の発現に関与するCREM2遺伝子の役割
Project/Area Number |
15310032
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
菊池 英明 弘前大学, 農学生命科学部, 教授 (60006111)
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Keywords | ダイオキシン / Ahレセプター / CYP1A1 / CREM / HepG2 / EMSA |
Research Abstract |
CYP1A1の発現誘導にはArylhydrocarbon receptor(Ahレセプター)を、リガンド依存性に活性化する経路と、リガンド非依存性に活性な転写因子に変換するシグナル伝達機構が存在する。このうち、オメプラゾールに代表されるベンズイミダゾール構造を持つ化合物が、Ahレセプターを活性化する機構が我々によって明らかにされてきた。このシグナル伝達系に関与する遺伝子として同定されたものがCREM(cAMP responsible element modulator)である。 CYP1A1の転写活性を検出するレポーター遺伝子のアッセイ系に、CREMを同時に発現させると転写活性が上昇することから同定されたので、CREMが関与する配列を狭めていくことによりCREM responsible elementを決定することができた。この配列は、CREMが結合すると報告されているコンセンサスの配列はなく、GATA配列とBTE配列が存在した。各々の配列に塩基置換させる実験により、BTE配列が重要であることが明らかとなった。ヒトHepG2細胞の核抽出物を調製し、EMSA(Electro-mobility shift assay)法によってBTE配列に結合する因子を同定した。そこで、BTE配列に結合することが報告されているBTEB(BTE binding protein-1)とSp1の可能性を検討した。各々の抗体を処理することによって特異的バンドがスーパーシフトすることは観察されなかったが、Sp1抗体を前処理することにより、特異的バンドが消失することから、この配列に結合する主要な因子はSp1であることが推定された。
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Research Products
(2 results)