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2004 Fiscal Year Annual Research Report

ヒ素による酸化的DNA傷害と発がん機序の解明

Research Project

Project/Area Number 15310041
Research InstitutionOsaka City University

Principal Investigator

鰐渕 英機  大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (90220970)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 魏 民  大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 助手 (70336783)
Keywordsヒ素 / 酸化的DNA傷害 / 発がん性 / DMA / OGG1遺伝子欠損マウス / 8-OHdG / 肺腫瘍 / 膀胱上皮過形成
Research Abstract

OGG1遺伝子欠損マウスを用いたヒ素の発がん性試験
ヒ素は疫学的に皮膚、膀胱、肝臓、腎臓などに発がん性を示すことが明らかにされてきている。また、我々はこれまでに無機ヒ素の代謝産物であるジメチルアルシン酸(DMA)はラット膀胱に発がん性を示すこと、ヒ素の発がん性機序の一つに酸化的DNA傷害が関与していることを明らかにしてきた。今回は、DMAによる酸化的DNA傷害と発がん性との関係を明らかにするため、酸化的DNA傷害により形成される8-OHdGを修復する酵素の遺伝子である
OGG1を変異させたOGG1遺伝子欠損マウスを用いてDMAの発がん実験を検討した。OGG1遺伝子欠損マウスのホモ(OGG1^<-/->)、ヘテロ(OGG1^<+/->、野生型(OGG1^<+/+>)の雌雄にDMAを200ppmの濃度で飲料水にて投与した。それぞれの対照群には水道水を投与した。78週間後にマウスを屠殺し、全臓器について腫瘍の発生の有無を検索した。DMA投与群において、OGG1^<-/->で100%、OGG1^<+/->で67%、OGG1^<+/+>で50%の腫瘍発生率を認め、OGG1遺伝子欠損マウスがDMAに高感受性であることを示した。DMA非投与の対照群ではOGG1^<-/->で0%、OGG1^<+/->で20%、OGG1^<+/+>で59%の腫瘍発生率を認めDMA投与OGG1^<-/->では悪性リンパ腫と肺腫瘍を高頻度に認めた。肺における8-OHdGのレベルはOGG1^<-/->、OGG1^<+/->、OGG1^<+/+>において、DMA投与群が非投与群に比べ上昇傾向を示した。また、OGG1^<-/->ではすべての動物に膀胱上皮の過形成を認めた。
以上より、OGG1遺伝子欠損マウスにおいてDMAの発がん性が明らかとなり、また、DMAによる酸化的DNA傷害が発がんに関与することが改めて確認された。

  • Research Products

    (2 results)

All 2004

All Journal Article (2 results)

  • [Journal Article] Understanding arsenic carcinogenicity by the use of animal models.2004

    • Author(s)
      Wanibuchi, H., et al.
    • Journal Title

      Toxicology and Applied Pharmacology 198

      Pages: 366-376

  • [Journal Article] Analysis of arsenic carcinogenicity-using animal models.2004

    • Author(s)
      Wanibuchi, H., Fukushima, S.
    • Journal Title

      The Journal of Toxicological Sciences 29

      Pages: 276

URL: 

Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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