2003 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロ波放電及び光プロセスを用いた排ガス処理装置の開発
Project/Area Number |
15310059
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
辻 正治 九州大学, 先導物質化学研究所, 教授 (30038608)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻 剛志 九州大学, 先導物質化学研究所, 助手 (50284568)
古屋 謙治 九州大学, 大学院・総合理工学研究院, 助手 (70229128)
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Keywords | マイクロ波放電 / 光プロセス / 窒素酸化物 / エキシマーレーザー / 大気環境保全 |
Research Abstract |
マイクロ波放電及び光プロセスを用いたNOxの分解処理プロセスの開発研究を行い、本年度は以下のような研究成果を得た。 1)マイクロ波放電によるNOxの分解処理 マイクロ波放電によるNO, N_2O分解プロセスの開発研究をまず放電の開始や維持が容易なHe, Ar等の希ガス中で行った。その結果、例えばNOでは200Wという低出力下においてHe中では90%以上の高効率で分解可能であるが、放電維持が可能な最大圧力が50 Torrであること、一方Ar中では大気圧で放電が維持可能であるが、分解率は約70%に留まることがわかった。このマイクロ波放電を用いる分解法を実用化するためには希ガスと比較して低コストなN_2中で排気装置を必要としない大気圧下でNOxを分解する必要がある。これまでNOxを大気圧N_2中でマイクロ波放電で方解する際の問題点は、放電の維持が100-200Wの低出力では困難なことであった。本研究では導電性のマイクロ波吸収剤をN_2プラズマ内に一個または二個設置するという新方式を考案することにより、大気圧、低マイクロ波出力でのN_2の放電維持とNOxの高効率分解処理を目指した。その結果NO, N_2Oを大気圧窒素中で90%以上の高効率で分解可能なことがわかった。 2)光プロセスによるN_2Oの分解処理 プラズマプロセスは空気中ではNOが発生し、NOx分解処理が困難である。この問題を解決するためにO_2存在下でも作動する光プロセスの開発研究を行った。大気年の窒素または空気中においてN_2OをArFレーザー光分解させた。N_2Oの分解率は時間と共に急激に上昇し、7分では窒素中で約70%、空気中で約80%に達し、30分では窒素中、空気中ともに95%以上に達した。よって酸素の存在はプラズマの場合とは異なり、分解に大きな影響を与えず、本方法は酸素存在下N_2Oを分解処理する有効な方法であることが判明した。.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] M.Tsuji: "Decomposition of NO in a Microwave-Absorbent Assisted Discharge of N_2 at an Atmospheric Pressure"Surface and Coating Technology. 165・3. 296-308 (2003)
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[Publications] M.Tsuji: "Decomposition of N_2O in a Microwave-Absorbent Assisted Discharge of N_2 at Atmospheric Pressure"Applied Surface Science. 217・1-4. 134-148 (2003)