2003 Fiscal Year Annual Research Report
MEMS技術による超高分解能リングレーザジャイロスコープに関する研究
Project/Area Number |
15310107
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Himeji Institute of Technology |
Principal Investigator |
前中 一介 姫路工業大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (70173721)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 孝之 姫路工業大学, 大学院・工学研究科, 助手 (50336830)
高山 洋一郎 姫路工業大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90336826)
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Keywords | ジャイロ / MEMS / RLG / マイクロレンズ / ミラー / SU-8 / レーザ |
Research Abstract |
本年度の研究成果は大きく分けて、レーザ共振用ミラーの形成、および共振路中への集光用レンズの組み込み、共振路への半導体レーザの挿入、レーザ光周回の確認である。まず、レーザ共振用ミラーについては、シリコン(110)面に垂直に現れる(111)面がレーザ用ミラーとして確実に利用することができる面であることを(111)面オーバエッチング量をパラメータに確認実験を行った。その結果、オーバエッチング量に対して最適値が存在することが明らかになり、最適条件の下では表面粗さは10nm以下(対象波長の数十分の1)となり、必要十分な鏡面が得られることを確認した。また、シリコンエッチングによって形成した共振路へ紫外光露光可能な樹脂(SU-8)によるシリンドリカルレンズをバッチプロセスで組み込み、集光特性が得られることを確認した。しかしこの樹脂によるレンズは基板との垂直性が悪く、89-89.5度のテーパを持っており何らかの補償が必要であることがわかった。そこで、レンズの入射・出射面の一方を基板底部から露光することによって90.5-91度の逆テーパを形成し、上記の角度誤差を補償することに成功した。また、共振路中への半導体レーザの挿入法としては、樹脂でバネ構造を形成し、このバネによって半導体レーザチップを固定することに成功した。上記の手法により、周回レーザ光を得ることが可能になった。これらの成果は2004年度以降、センサ関連の学会で順次報告していく予定である。
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