2003 Fiscal Year Annual Research Report
災害情報による認知・学習機能と避難行動に関する基礎研究
Project/Area Number |
15310110
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
今村 文彦 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40213243)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
越村 俊一 人と防災未来センター, 専任研究員 (50360847)
牛山 素行 東北大学, 大学院・工学研究科, 講師 (80324705)
片田 敏孝 群馬大学, 工学部, 助教授 (20233744)
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Keywords | 住民認識 / ハザードマップ / 危険認識 / 浸水域 / 住民ワークショツプ |
Research Abstract |
津波災害においても以前よりハザードマップ作成の必要性が指摘されている.いくつかの地域ではすでに作成されているが,未だ普及しているとはいえない.技術的支援のために2003年には国土交通省により「高潮・津波ハザードマップ研究会」が開催されるなど,ハザードマップの記載内容および表現方法,活用方法に対しての提案が行われている最中であり,本研究では,ハザードマップをより効果的なものにするために,現状での記述内容を整理し,記述方法の違いが利用者の情報の受け取り方にどのような影響を及ぼすのかについての検討を試みた.その結果,既存のハザードマップに見られた浸水域の記述方法の違いが利用者の危険度認識に差異を与えていることが示された.しかし,危険度の認識の差が避難の意識の差につながっていない.これは浸水域の表示方法を変えるだけでは避難行動に移してもらおうという意識を変えることは難しいということを示しており,危険区域を表示すこと以外の対策も考えていくことが今後の課題である. さらに,本研究では,津波対応のための防災マップ作成を取り入れた防災ワークショップについて,仙台市港地区と釜石市根浜地区で行われた事例を参考に,住民参加による防災WSやマップの作成における効果と課題点について整理を行った.津波対応のマップづくりを取り入れた防災WSによる効果と課題(事前・中・後)を整理することが出来た.これらをベンチマークにして,より一般的で効果の期待できる実施手法についてさらなる検討が必要であるとともに,住民らに現れる効果を測定することが今後の課題である.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 今村文彦: "日本海中部地震津波における人的被害についての考察"土木学会第58回年次学術講演会. II-2287. 555-556 (2003)
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[Publications] 今村文彦: "災害を題材にした理科教育の効果に関する研究"第22回日本自然災害学会学術講演会. 175-176 (2003)
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[Publications] 越村俊一: "秋田県能代市における防災シンポジウム参加者の防災意識調査"地域安全学会梗概集. No.13. 197-200 (2003)
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[Publications] 牛山素行: "豪雨時の自治体における防災情報の利用"水工学論文集. 第47巻. 349-354 (2003)
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[Publications] 今村文彦: "防潮林による津波減衰効果の評価と減災のための利用の可能性"海岸工学論文集. 第50巻. 341-345 (2003)
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[Publications] 今村文彦: "地震長期評価を組み入れた津波防災事業の定量的評価に関する研究"土木学会地震工学論文集. 1-10 (2003)