2004 Fiscal Year Annual Research Report
ファージディスプレイライブラリーを用いた分子標的に関する基礎研究
Project/Area Number |
15310152
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
杉村 和久 鹿児島大学, 工学部, 教授 (80127240)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊東 祐二 鹿児島大学, 工学部, 助教授 (60223195)
橋口 周平 鹿児島大学, 工学部, 助手 (40295275)
中島 敏博 (財)化学及び血清療法研究所, 研究室長
吉崎 和幸 大阪大学, 健康体育部, 教授 (90144485)
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Keywords | ヒト抗体 / 抗体医薬 / 分子標的医療 / 抗体エンジニアリング / ペプチドアンタゴニスト / ファージライブラリ |
Research Abstract |
本研究では、ファージライブラリーを用いて私たちが初めて単離したペプチドミミック2種と、ヒトの感染防御と免疫制御に直接利用できる3つの新規のヒト抗体について、以下の基礎研究を推進してきた。 1)臨床利用できるペプチドアンタゴニストおよびヒト抗体の確立 2)「ヒト抗体分子の低分子化」の基礎研究 3)「抗体エンジニアリングによる新規構造と機能をもった分子」を開発する基礎研究 本研究申請期間での実績として、1)については、プリオン、アルツハイマーAβペプチド、IL-18などの標的分子に対して、ヒト抗体ファージライブラリを適応し、治療用抗体あるいは検査用抗体として利用できる抗体の開発を行った。また、ペプチドアンタゴニストの開発では、得られた抗体を鋳型にした新規のアンタゴニストペプチドの開発をFcεRI、IL-18などに対して行った。2)ヒト抗体の低分子化では、得られたヒトFv抗体の結合必須ドメインに注目し、VLドメインのみによる抗体フラグメント化を試み、低分子化のめどを立てた。3)の研究については、まだ、新規の抗体機能を持つフォーマットについては検討中である。ただし、同時に抗体のアフィニティマチュレーションによる高親和性獲得の研究をAID(Activation-induced cytidine deamidase)遺伝子を導入したハイブリドーマの作製により、遂行中である。遺伝子導入ベクターの構築などはすでに終了しており、現在、遺伝子の導入効率による変異頻度について検討中である。
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Research Products
(13 results)