2005 Fiscal Year Annual Research Report
平山郁夫コレクションのアフガニスタン・パキスタン出土仏教写本研究
Project/Area Number |
15320011
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Research Institution | Bukkyo University |
Principal Investigator |
松田 和信 佛教大学, 文学部, 教授 (90268128)
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Keywords | アフガニスタン / パキスタン / 平山郁夫 / 仏教 / 写本 / 長阿含経 / スコイエン / ガンダーラ |
Research Abstract |
本研究の目的は、1990年代初頭にアフガニスタンのバーミヤン渓谷およびパキスタンのギルギットから発見され、ノルウエーのスコイエン・コレクションや米国のアダムス・コレクションをはじめとする海外の機関、および我が国の平山郁夫画伯らに分割して引き取られた、サンスクリット語やガンダーラ語による大量の仏教古写本類のうち、平山郁夫画伯のコレクションに含まれる写本類を、スコイエン・コレクションの研究に従事している海外の共同研究者達とともに関連資料と比較しつつ解読研究して出版を目指すものである。平山郁夫コレクションに含まれる写本類の中で最も重要な資料は、パキスタンのギルギットから発見された、説一切有部教団に属する長阿含経のサンスクリット語樺皮写本である。本写本に書写された長阿含経は、漢訳もチベット語訳も存在しない孤本であるが、残存する最終葉の頁番号から判断して、全体で453葉よりなる写本であったことが判明したが、平山郁夫コレクションはこの中の53葉を入手し、残りはアダムス・コレクションとスコイエン・コレクションに収蔵された。これら世界各地に分散する写本について、その修復作業と写真撮影が行われ、それを基に本研究開始より現在に至る解読研究が行われた結果、これまで不明であった説一切有部長阿含経の内容構成について、全体が3章より構成され、第1章「六経品」が6経、第2章「双品」が18経、第3章「戒蘊品」が23経の計47経が含まれることが判明した。17年度はこれらの諸経典のうち、第3章「戒蘊品」23経を中心とする精密な解読研究を海外共同研究者と共に行い、その成果の一部については、2005年9月に英国ロンドン大学で開催された第14回国際仏教学会において発表した。
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Research Products
(1 results)