2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15320032
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Research Institution | Bukkyo University |
Principal Investigator |
黒田 彰 佛教大学, 文学部, 教授 (80178136)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 昭雄 大阪大学, 大学院・文学研究科, 教授 (80022284)
東野 治之 奈良大学, 文学部, 教授 (80000496)
三木 雅博 梅花女子大学, 文学部, 教授 (70165992)
山崎 誠 佛教大学, 国文学研究資料館, 教授 (70094696)
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Keywords | 孝子伝 / 孝子伝図 / 和林格爾(ホリンゴル)後漢壁画墓 / 古孝子伝逸文 / 太公家教 |
Research Abstract |
1.古孝子伝逸文の本文蒐集、整理。 従来、古孝子伝の逸文として知られているもの以外の約四百条を、電子版四庫全書、四部叢刊、古今図書集成などを用いて蒐集、整理した上で、「改訂古孝子伝逸文一覧」(『京都語文』11、平成16年11月)として公刊した。またその過程で明らかとなったこれまで全く存在の把握されることのなかった新出逸文十余条について、それらの本文内容、原拠などを和漢比較文学会(平成16年9月。於甲南大学)例会で報告、成果は「新出古孝子伝逸文一覧」を付して『和漢比較文学』33号に掲載を予定する(以上、黒田担当)。 2.孝子伝図の蒐集整理。 幼学の会は六月、米国のキース・ナップ博士と会合(於大阪)して、「孝子伝図集成」校刊に関する打合わせを行い、また、和泉市久保惣記念美術館蔵北魏石床その他の在日孝子伝図資料を調査した。次いで、九月、中国内蒙古自治区、山東省の孝子伝の図像を調査し、中国社会科学院の趙超、朱延平研究員及び、内蒙古文物研究所の郭治中、陳永志研究員の全面的な協力の下、和林格爾後漢壁画墓、さらに後漢武氏祠画象石などの孝子伝図を撮影、特に前者未公開画象を多数蒐集することが叶った。その一端は、黒田「魏陽贅語-孝子伝図と孝子伝-」(『密教図像』23、平成16年12月)に報告した。 3.太公家教研究の立ち上げ。 古代幼学書太公家教の伝本たる敦煌本約四十種に関する校本を作成、それに基づいて幼学の会による本格的な訓読と注釈(校異表を付す)を輪読会形式で開始した(平成16年度は12回実施)。なおフランスにおけるP・ドミエヴィルによる太公家教研究を輪読に取り入れたことも今年度の大きな成果の一つである(山崎担当)。輪読二次に入り、一つは伝本系統の整理、一つは西夏語太公家教の扱いなどが目下の問題として浮かび上がりつつある。
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Research Products
(7 results)