2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15320056
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
工藤 真由美 大阪大学, 文学研究科, 教授 (30186415)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉村 裕美 大阪大学, 留学生センター, 講師 (60346153)
木部 暢子 鹿児島大学, 法文学部, 教授 (30192016)
金田 章宏 千葉大学, 国際教育開発センター, 教授 (70214476)
狩俣 繁久 琉球大学, 法文学部, 教授 (50224712)
佐藤 里美 琉球大学, 法文学部, 助教授 (00274879)
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Keywords | 形容詞 / 形容動詞 / 名詞術語 / 発見 / 想起 / 表出 / エヴィデンシャリティー / 感情・感覚形容詞 |
Research Abstract |
昨年度に引き続き、今年度は、新たに作成された調査票に基づき「形容詞述語」「名詞述語」についての調査を実施した。 統一調査票は、(1)標準語と諸方言間の共通性と相違性、(2)動詞述語との共通性と相違性、(3)海外の類型論的研究で提起されている諸問題を考慮にいれて作成した。具体的には次の項目である。 1)形容詞、形容動詞、名詞述語間の形式的区別のあり方 2)形容動詞の発達の程度差 3)終止形と連体形の関係 4)感情・感覚形容詞における人称との関係 5)<表出>および<発見・想起>に関わるムード形式のあり方 6)標準語にはない形態論的形式の有無(時間的限定性、エヴィデンシャリティーなど) 7)テンスと他の文法的カテゴリーとの関係 研究成果の主要点は次の通りである。 1)形容動詞は沖縄奄美地区では未発達である。 2)本土諸方言では、形容動詞に5つのバリエーションがある。 3)本土方言では、形容詞において、終止形と連体形は同じだが、首里方言等では形式が異なる。 4)<時間的限定性>を明示する方言がある。 5)<直接的エヴィデンシャリティー>を明示する方言がある。 6)<間接的エヴィデンシャリティー>を明示する方言がある。 7)<発見>と<想起>を異なる形式で表し分ける方言がある。 8)多くの方言で<表出>を明示する専用形式がある。 以上をまとめて本年度報告書を作成した。
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Research Products
(7 results)