2005 Fiscal Year Annual Research Report
大平正芳関係文書の整理・公開・保存および研究基盤の創出に関する調査研究
Project/Area Number |
15320085
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Research Institution | HIROSHIMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
小池 聖一 広島大学, 総合科学部, 助教授 (70274024)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有馬 学 九州大学, 大学院・比較社会文化研究院, 教授 (80108612)
伊藤 隆 東京大学, 文学部, 名誉教授 (30011323)
武田 知己 大東文化大学, 法学部, 講師 (20311897)
佐道 明弘 中京大学, 商学部, 教授 (10303091)
福永 文夫 獨協大学, 法学部, 教授 (60199255)
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Keywords | 大平正芳 / 政治史 / 外交史 / 文書 / 自由民主党 |
Research Abstract |
一昨年度作成した「大平正芳関係文書目録」にもとづき、最終報告書にむけた資料の関係文献の収集を行うとともに、具体的な報告書作成作業に入っている。 現在、小池が日中国交回復問題および「政策の文書学」と題する論文を作成。また、選挙については、笹部真理子が論文を作成している。小池は、日中国交回復の過程を日本側から、大平文書を含めて駆使して分析するとともに、施政方針演説の作成過程を、昭和54年9月3日の第八十八回国会の冒頭におこなわれた所信表明演説の文書学的考察を含めて執筆している。笹部は、首相となる必要条件であった安定的な選挙を行うための基盤形成がいかなるものであったかを選挙形態を含めて分析した。また、大蔵大臣期の大平については、石田雅春が、「三木内閣の経済政策と大平正芳蔵相の役割」と題して、「三木おろし」の政策的側面、すなわち、財政政策と政局との関連から分析した。さらに、福永文夫は、大平正芳と宏池会との関係について詳細な論考を執筆している。 最終報告書では、上記五本論文とともに、目録の解題を採録するとともに、巻末に、大平正芳関係文書の翻刻を掲載する予定である。 また、大平正芳記念館側の問題もあり、現地公開体制が未整備であるが、保存体制を促進するとともに、web上でのjpg形式での公開を想定して準備を進めている。しかし、ホストコンピューターの問題等があり、再度の調整がひつようと考えている。最終報告書では、さらに論文を上記、五本から増やすべく督促中であり、最終的には、大平正芳の全生涯を個別研究論点から分析できるようにしたいと考えている。 以上の諸作業から、本研究課題については、一応の区切りがつくものと考えている。
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Research Products
(1 results)