2005 Fiscal Year Annual Research Report
平田国学の再検討-篤胤・銕胤・延胤・盛胤文書の史料学的研究-
Project/Area Number |
15320091
|
Research Institution | National Museum of Japanese History |
Principal Investigator |
樋口 雄彦 国立歴史民俗博物館, 研究部歴史研究系, 助教授 (60342606)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
熊澤 恵里子 東京農業大学, 教職学術情報課程, 助教授 (90328542)
遠藤 潤 国学院大学, 日本文化研究所, 助手 (30365514)
|
Keywords | 平田国学 / 平田篤胤 / 平田銕胤 / 平田延胤 / 平田盛胤 / 復古神道 |
Research Abstract |
1.今年度に進行させた第一の事業は、平田家資料全約1万点の詳細目録の作成であった。平成16年度までに、冊子、和装本、草稿Aの部分は既に完成させてあるので、その継続として草稿のB、C、D、Eの部分を終了させた。分類は「草稿」となっているが、和装本も実際には多く、また『国書総目録』未所収のもの、異本に該当するものもあるので、作業は慎重に進めた。この部分が秋までに完成したので、続いて詳細目録がまだその1の途中までしか出来上がっていない「書翰」の続きの部分の目録作成にとりかかった。書翰においては、1点毎にまず差出人と受取人を確定した上で、全体を解読して適切な内容摘記を作らなければならず、最終的な作業として、それぞれの書翰の年を決める必要がある。資料整理の中でも最も困難な部分だが、今年度は1の途中から15までを完了させることができた。来年度に書翰の残り部分を仕上げることが可能となるならば、平田家資料の詳細目録の骨子がこれですべて出来上がることとなる。 2.前年度は国立歴史民俗博物館の共同研究報告書の形で史料翻刻「平田国学の再検討(一)」を刊行することができたが、今年度は重要史料の残り部分、すなわち、(1)天保期の平田銕胤日記、(2)文政6年平田篤胤上京日記、(3)弘化元〜嘉永2年平田延胤日記、(4)嘉永3年〜安政6年平田延胤日記、(5)慶応2〜4年平田延胤日記、(6)明治2〜4年平田延胤日記、(7)明治3年3月以降在京都両親宛平田延胤書状の史料翻刻を行い、2006年3月末刊行の歴博研究報告第128集に「平田国学の再検討(二)」という形で活字化することができた。 3.平田国学門人関係史料に関しては、上総国夷隅郡中原村の弓削春彦旧蔵蔵書目録、および江戸町奉行所同心で明治初年に没後門人となった秋山光條旧蔵蔵書目録を作成した。 4.国立歴史民俗博物館での即日閲覧に向けて、同館の公費の援助を受け、平田家資料の頭からの悉皆マイクロ・フィルム撮影を進行させた。
|